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レディット投資家と対峙のヘッジファンドに明暗、マドリックは好成績

  • マイナス53%のメルビンなどは1月運用成績が2桁のマイナス
  • 大半のファンドは大きな打撃免れる、ロングショート型苦戦

ヘッジファンド運営会社メルビン・キャピタルが個人投資家のショートスクイーズ(踏み上げ)の標的とされ40億ドル(約4200億円)近くの損失を被ったとの話が1月下旬に広がると、業界の過去10年間の運用成績不振に苦しめられてきたヘッジファンド投資家はさらなる打撃を覚悟した。

  しかし、オンライン掲示板「レディット」に群がった個人投資家と対峙(たいじ)したヘッジファンドの1月の運用成績は業界全体で見ると、マイナス53%だったメルビンを含む複数のファンドが2桁のマイナスを記録したものの、大半はそれほど深い傷を負わずに済んだ。

  ロングショート型ファンドの1月の資産加重ベースでの運用成績はマイナス5.9%だった。ゴールドマン・サックス・グループの調べで分かった。同月のS&P500種株価指数は1.1%下落。一方、一部の規模が比較的小さい株式ファンドや他の戦略ファンドはプラスを記録した。

  ジェイソン・マドリック氏のディストレスト債ヘッジファンド「マドリック・キャピタル・マネジメント」は、映画館チェーンAMCエンターテインメント・ホールディングスとビデオゲーム小売り大手ゲームストップへの投資で約2億ドルの利益を得た。1月の成績はプラス9.8%だったと事情に詳しい関係者が明らかにしている。AMCとゲームストップの株価は一時、レディットを利用する個人投資家の買い殺到で急騰した。

ヘッジファンドのマドリック、AMCやゲームストップで利益2億ドル

タイガー・カブス

  著名投資家ジュリアン・ロバートソン氏のタイガー・マネジメントと深いつながりを持つ運用者を指す、いわゆる「タイガー・カブス」の一部では損失が膨らんだ。概してショートポジションの大きなポートフォリオを持ち、同じ銘柄の取引を行う傾向があるためだ。もちろん健闘したファンドもある。

 タイガー・カブスの1月運用成績:
グレン・キャッチャー氏のライト・ストリート・キャピタル・マネジメントはマイナス13%
スティーブ・マンデル氏のローン・パイン・キャピタルはマイナス6.4%
コーチュー・マネジメントはほぼプラスマイナスゼロ
チェース・コールマン氏のタイガー・グローバル・マネジメントはプラス1%
ロブ・シトロン氏のディスカバリー・キャピタル・マネジメントはプラス6.5%

  関係者によると、マクロファンドのディスカバリーは株式、為替、金利トレードで利益を上げた。

  タイガー・カブス以外ではリッキー・サンドラー氏のエミネンス・キャピタルがマイナス10.5%、テクノロジー・メディア・通信に特化するホエール・ロック・キャピタル・マネジメントもマイナス約11%と苦戦した。

マルチ戦略

  マルチ戦略の大型ファンドの多くは大きな打撃を免れた。ミレニアム・マネジメントはプラス約0.5%、ケン・グリフィン氏のシタデルはマイナス3%だった。

  スティーブン・コーエン氏のポイント72アセット・マネジメントはマイナス約9%にとどまったものの、 15億ドルの資金コミットメントを最近確保した。ポイント72はメルビンに10億ドル投資していた。

ポイント72、1600億円の資金コミットメント確保か-メルビン支援後

原題:Mudrick Wins, Eminence Drops as Reddit Rout Hits Hedge Funds (1)(抜粋)

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