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野村HDの10-12月純利益は7割増、CFO「事業再構築が成果」

更新日時
  • ホールセール部門は好調の勢いを維持、来期の環境も引き続き追い風
  • 1400億円のコスト削減は今期中にも達成見通し、目標時期1年前倒し

国内証券最大手の野村ホールディングスが3日発表した2020年10ー12月(第3四半期)連結決算によると、純利益は前年同期比72%増の984億円となった。日経平均株価が12月に2万8000円近くまで上昇するなど活発な市場環境を背景に、リテールやホールセールなど全3部門が好調だった。

第3四半期の主な収益(増減は前年同期との比較)
  • 収益合計は8.4%減の4559億円
    • 委託・投信募集手数料は22%増の967億円
    • 投資銀行業務手数料は35%増の361億円
    • アセットマネジメント業務手数料は3.9%減の586億円
    • トレーディング損益は25%増の1364億円

  ホールセール部門では、第2四半期に続き企業活動は活発で、三井不動産による東京ドームやニトリホールディングスによる島忠などの株式公開買い付け(TOB)に関与。リテール部門でも債券販売などが好調で、営業、アセット・マネジメント、ホールセールの3部門の税前利益は前年同期比82%増の1275億円と大きく伸びた。 

  北村巧財務統括責任者(CFO)は電話会見で、「一昨年より取り組んでいるビジネスプラットフォームの再構築が成果につながり、良好なマーケット環境と取引機会をしっかりと成果に結び付けることができた」と総括。ホールセール部門は全体で第3四半期の勢いを維持しているとして、来期についても「事業環境は引き続き追い風」との認識を示した。

  また、22年3月期までの3年間で1400億円規模を計画しているコスト削減の進捗(しんちょく)率は9割超に達したとして、1年前倒しで今期中に目標を達成できる見通しだと述べた。

  海外拠点の税引き前損益は、米州が476億円の黒字(前年同期は164億円の黒字)、欧州が21億円の赤字(同23億円の黒字)、アジア・オセアニアが140億円の黒字(同10億円の黒字)。合計では595億円の黒字(同197億円の黒字)だった。

  4-12月期累計の純利益は前年同期比23%増の3085億円となり、米国会計基準の適用を開始した02年3月期以降で同期として最高益となった。

  ブルームバーグ・インテリジェンス(BI)の田村晋一アナリストは「収益、利益水準ともに高く、良い決算。特に収益が増えたのに経費が若干減っている点は評価できる」とコメント。「新型コロナウイルス禍での会合自粛などが寄与した可能性もあるが、進めてきた1400億円規模のコスト削減策により、体質改善がうまくいっていることが確認できた」という。

  モーニングスターのアナリスト、マイケル・マクダッド氏は、良い決算だったが、それを後押しした市場の適温相場やコロナ禍で加速した企業買収、資金調達などの特需はいつまでも続くとは限らないと指摘。今四半期で計上した自己資本利益率(ROE)14.2%の高水準の財務指標を安定的に維持することは望めないのではないかとした。

Views of Nomura and Other Financial Institutions Ahead of Earnings Report

10-12月期の純利益は7割増

(アナリストコメントを追加するなどして記事を更新します)
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