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レオス、債券入るバランス型投信追加へ-株式一本脱却し資産形成促す

  • 先進国債券や高格付け米社債など入れる予定-債券戦略部長の福室氏
  • 老後2000万円問題で株式一本足打法に疑問、まずは積み立て呼び掛け

株式投資信託「ひふみ」シリーズを運用するレオス・キャピタルワークスは3月をめどに債券運用に着手し、株式と組み合わせたバランス型ファンドの投入に備える。先進国の国債などを入れて価格変動リスクを抑え、投資初心者にも資産運用を促す。

  レオスは昨年12月に債券の運用体制を新設。顧客のリスク許容度やライフステージで選べる複数のバランス型商品を組成する方針を打ち出していた。現在の「ひふみ」シリーズは内外株式型と海外株式型の2タイプのみで、債券を多く組み入れるものはない。

  新たに設置された債券戦略部を率いる福室光生部長は2月1日のインタビューで、「債券の組み入れは基本的に株式と逆相関性があるもの」と述べ、「先進国の国債が中心になる」との見方を示した。国債は「BBB」格のイタリアまでを投資対象とする考えで、米国を中心に格付けが「AA」を上回る社債やESG(環境、社会貢献、企業統治)に関わる債券への投資にも意欲を見せる。

Rheos Capital Works Mitsuo Fukumuro

レオスの福室光生債券戦略部長

Source: Rheos Capital Works

  福室氏は「アクティブ運用で組み入れる債券にめりはりを付け、利回りが出るような形にしたい」と話した。例としてドイツやフランスなどの国債は投資妙味の点で「現時点では買いにくい」との考えを示す。国内株運用で培った知見を基に、債券運用でもベンチマークを上回る成績をファンドの購入者に「享受してもらうのが一番の売りになる」と語った。

老後資金への不安

  レオスが債券運用に参入するきっかけとなったのが、2019年に話題となった「老後2000万円問題」だ。老後資金への不安が高まったにもかかわらず「貯蓄から投資」が進まない現状を目の当たりにし、同社が手掛けてきた株式の運用だけで国民の資産形成の一助になれるのか疑問が湧いてきたのだという。

  日本銀行によると、日本の家計が保有する金融資産のうち現金・預金は20年9月末時点で54%、1034兆円と過去最高に膨らんだ。リスク資産への投資に積極的とは言えず、同年3月末時点で海外と比べると投資信託と株式等の割合は13.0%にとどまり、米国の44.8%、ユーロ圏の25.9%を大きく下回る。

  福室氏は新ファンドの立ち上げに当たり、「今、投資をしていない人をどれだけ取り込むかが一番重要」とみる。看板商品の「ひふみ投信」では基準価格の上昇時に利益確定などの解約が増えやすく、顧客が資産運用から離れてしまうことに「じくじたる思い」も抱いてきた。まずは価格変動を抑えたファンドで積み立て投資を始めてもらい、長期の資産形成を働き掛けていく意向だ。

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