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国内投資家を引きとめる国債利回りの上昇、ヘッジ付き米国債と並ぶ

国内投資家はヘッジコストの低下から外債投資の魅力が高まっているものの、日本銀行の政策点検を巡る観測から長期・超長期国債の利回りが上昇していることが投資資金を国内にとどめる要因になるかもしれない。

  生命保険など長期の機関投資家の視点で見ると、新発30年国債利回りは先月18日に一時0.675%と2年ぶりの高水準まで達した。これは足元で1%超が定着する一方、ヘッジコストが0.3%台後半に低下したことで、ヘッジ付きで0.6%台後半まで切り上がった米10年国債利回りの水準に並ぶ。

  三菱UFJモルガン・スタンレー証券の稲留克俊シニア債券ストラテジストは、「米10年金利が1%を超え、ヘッジコストも良くなっているのに、意外と外債投資に向かっていない印象がある」と言い、「今後も円債にそれなりの資金が滞留する可能性があり、利回り上昇を抑える要因になる」との見方を示した。

新発30年国債利回りとヘッジ付き米10年国債利回りの推移

  日銀が3月に向けて金融政策の点検を表明し、長期金利の許容変動幅拡大観測が広がる中、2月の長期国債買い入れオペの月間予定で減額姿勢が示されたことで、金利上昇圧力が高まっている。黒田東彦総裁は先月21日の会見で、新発10年債利回りの許容変動幅をゼロ%の上下それぞれ20ベーシスポイントから拡大するとの観測についてコメントを控える一方、超長期金利の過度な低下は保険や年金の運用利回りの低下につながるとの見解を繰り返した。

  財務省の週次データによると、国内投資家による対外中長期債投資は足もとで7526億円の買い越しと、2兆円規模に膨らんだ昨年11月に比べて買い越し幅が縮小している。

  日本は米国以外では最大の米国債保有国で、約2.9兆ドル(約300兆円)の外国債券を保有しているため、世界の債券トレーダーが日本の投資家の動きに注目している。

  アジアの投資家の米国債に対する需要はすでに鈍化しているようだ。トレーダーによれば、ここ数週間、日本のファンドは動きが静かで、4月に新年度が始まるまではこの状態が続くとの見方も出ている。

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