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ロンドンのバンカー、拠点定まらずどっちつかず-いつかはEU勤務か

  • 欧州当局は当面、銀行に柔軟な対応を認めているが一時的にすぎない
  • 新型コロナの渡航制限にもかかわらず異動を求める可能性も

ロンドンの若手バンカーは欧州連合(EU)内の拠点への異動をいつ命じられるのだろうかと心配しているが、上司も自分たちの今後について分かっているわけではない。

  ロンドンで勤務するために昨年採用されたあるシニアバンカーは、わずか数週間後に欧州大陸への異動を命じられた。ある米銀のトレーディング担当マネジャーらは英国内で働き続けられるのかどうかを、まだ知らされていない。欧州の銀行に今月採用された若いトレーダーは勤務地を伝えられるのを待っている。

  国際的な銀行は英国のEU離脱に向けて何年も前から準備してきたが、英・EU通商協定が金融サービスを十分にカバーしていないことや新型コロナウイルス感染拡大で流動的な状況が続く中、行員らの先行きは不透明なままだ。一方、規制当局は銀行に対し、昨年中に策定された人員異動の計画を進めるよう圧力をかけている。

  欧州大陸での最近の新型コロナ感染拡大で人員の異動が遅れる中で、欧州当局は短期的には銀行に柔軟な対応を認めていると、銀行幹部やトレーダーらが匿名を条件に述べた。しかしこれは一時的な猶予にすぎないという。

  欧州中央銀行(ECB)は、欧州大陸で処理された取引が帳簿上はロンドンで記載されるモデルへの依存を銀行が減らすことを望んでいる。当局はEU拠点が独立して管理されるべきだとの考えを示している。

  今年1月1日までに完了するはずだった異動に加えて、JPモルガン・チェースやシティグループなどの銀行はより多くのリスクテーカーを年内に英国外に移す準備をしている。取引の現場から離れ過ぎているとの当局の長年の懸念を和らげることを目指すという。銀行の広報担当者らはコメントを控えた。

  EU域内の業務に携わるセールス・トレーディング担当者が事実上全員、いまだにロンドンから業務を行っている場合、当局は新型コロナの渡航制限にもかかわらず異動を求めると、バンカーの一部は考えている。銀行が欧州大陸に置く組織が完全に機能していて十分な人員が配置されているかどうかを定期的にチェックしている当局もあるという。

  それぞれの銀行の人員異動計画はEU拠点として選んだ国によって異なる。関係者によれば、オランダなどはトレーダーが現時点では英国にとどまり、年末にかけて異動することを認めている。一方で、フランスの金融市場庁(AMF)はEU拠点でのリスク管理を慎重に行うための十分な人員がいなければ、刑事罰に直面すると警告している。

原題:
London Bankers Face Location Limbo as ECB Targets Brexit Moves(抜粋)

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