中国の快手科技、仮想ギフトで急成長-グーグル元社員が創業
Venus Feng、Zheping Huang-
快手科技、香港市場で54億ドル規模のIPO実施
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共同創業者ら株主4人がビリオネアに-資産総額は計150億ドル
中国で人気を集めるオンラインストリーミング業界で、仮想ギフトの存在は大きい。お気に入りのライブパフォーマーに5元(約81円)のバラから500元の宇宙ロケットまで何でも届けることができる。
ギフト自体は単なるシンボルだが、マネーは本物で、快手科技はその一部を得ることで大きな成功を手にした。
北京字節跳動科技(バイトダンス)と競合する快手科技は仮想ギフト向けライブストリーミングプラットフォームで最大手となり、月間有料ユーザー数は世界最多だ。
快手科技は香港市場で54億ドル(約5700億円)規模の新規株式公開(IPO)を実施。これにより、少なくとも4人のビリオネアが誕生する。同社が目論見書で開示した持ち株状況に基づけば、4人の資産は計150億ドル。ブルームバーグ・ビリオネア指数によれば、共同創業者の宿華、程一笑両氏の純資産額はそれぞれ55億ドルを超える。
Getting Rich Fast
Four Kuaishou executives are poised to become billionaires
Source: Bloomberg Billionaires Index
湖南省出身の宿氏(38)は清華大学でコンピュータープログラミングを学んだ後、2006年に北京でグーグルに入社。世界的な金融危機のさなかに同社を退社した同氏は、11年に知り合った程氏とタッグを組んだ。
主な収入源は依然としてバーチャルギフト売買で、快手科技の収入の約3分の2を占めるが、同社は電子商取引やオンラインゲームなど利益率の高い事業の拡大を図っている。
Beyond Virtual Gifts
Kuaishou is diversifying into areas like e-commerce and online games
Source: Kuaishou
Note: Annual data are for the nine months through September
原題:Ex-Googler Turns Virtual Gifts Into a $61 Billion Business (1)(抜粋)