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SPACブーム、米からアジアに向かう動き-買収先を探し求めて

  • 「アジアはSPAC候補の次の大きな宝の山」との見方も
  • 上場した多くのSPACにとって買収先の選定が時間との闘い

ウォール街に押し寄せた特別買収目的会社(SPAC)ブームが今度はアジアに広がりつつある。ディールソーシング(投資先探し)能力と米資本市場への理解をてこに、域内のファンドや投資家が相次いで、ブランクチェック(白地小切手)とも呼ばれるSPACの流行に乗る方向だ。

  ドイツ銀行とリーマン・ブラザーズのバンカーだったホアキン・ロドリゲス・トーレス氏もこうした投資家の1人で、3億4500万ドル(約360億円)を調達したばかりの自身のSPAC、ポエマ・グローバル・ホールディングス向けにアジアで12社余りと協議している。他には、LVMHモエヘネシー・ルイヴィトンが出資するプライベートエクイティー(PE、未公開株)投資会社Lキャタルトンのアジア部門やシンガポールの医療分野の起業家、デービッド・シン氏、ヘッジファンドの元運用担当者、レイモンド・ゼイジ氏などがいる。

  投資ファンド、プリンスビル・キャピタルの共同創業者でもあるトーレス氏は「アジアはSPAC候補にとって次の大きな宝の山だ」とした上で、「アジアでの事業運営と米資本市場がどう機能しているかについて両方の知識があるファンドはかなり優位だ」と指摘した。

  SPACは投資家から資金を集め、未公開企業など買収先を探す。2020年には過去最多となる248のSPACが米市場に上場し、830億ドル近くを集めた。

  刺激策に伴う世界経済への多額の資金流入や資本市場での持続的な相場上昇が今年予想される中で、上場した多くのSPACにとって買収先の選定が時間との闘いとなっている。SPACは新規株式公開(IPO)後24カ月以内に企業買収を完了する必要がある。 

SPAC Mania

North America contributes lion share of SPACs

Source: Bloomberg

As of Jan 28

  ブルームバーグのデータでは、北米を拠点とするSPACは世界市場の85%を占め、アジアは5%にすぎない。英国やカナダもSPACを認めているが、米国がSPACの最大の市場だ。

  法律事務所モリソン・フォースターによると、24カ月という時間的制約を踏まえ、「deーSPAC」(買収先企業との統合)を求める圧力がかかるか、あるいは清算の危機に直面するSPACは今年、約300社に上る。

  同事務所のグローバル企業部門共同責任者、ミッチェル・プレッサー氏は「2020年がSPACの年だったとしたら、21年はdeーSPACの年だ。多くのSPACはdeーSPACの機会を求めてアジアに目を向けるだろう」と語った。

原題:SPAC Spending Spree Moves to Asia as Funds Seek Out New Targets(抜粋)

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