テスラ社外取締役の水野氏、ショートスクイーズ巡る論争に参戦
小田翔子-
ヘッジファンドによる規制の動きをほとんどコメディーと水野氏
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マスク氏率いる米テスラは空売りの標的にされてきた
電気自動車(EV)メーカー、米テスラで独立社外取締役を務める水野弘道氏は、ショートスクイーズ(踏み上げ)を巡る論争が激化する中、ヘッジファンドの動きへの違和感を示した。昨年3月末に退任した年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の最高投資責任者(CIO)在任時から同氏は、空売りなどの市場慣行に疑問を呈していた。
水野氏はツイッターで、「特定銘柄に空売りを仕掛けたら、個人投資家に見透かされて集団で爆買いを浴びせられて、慌てて個人投資家の相場操縦だと騒ぎ始めるとか、ほとんどコメディ」と、ヘッジファンドの身勝手な振る舞いを指摘。
さらに、英語でのツイートでも、市場流動性の恩恵を無分別に信じ、あらゆる空売り規制に反対を唱えている人々が今は個人投資家の買いによる踏み上げに規制をかけようとロビー活動しているのを見るのは滑稽と述べた。
オンライン掲示板「レディット」を利用した投資家がビデオゲーム小売りチェーン大手ゲームストップなど急騰した株の取引制限を受けていることを巡り、こうした規制の動きを批判するオカシオコルテス米下院議員らに同調した格好。

水野弘道氏
写真家:Andrew Harrer / Bloomberg
水野氏がCIOを務めていた2019年12月にGPIFは外国株レンディング(貸し株)の停止を発表。貸し株は空売りなどに利用されており、市場で波紋を呼んだ。
空売りの標的にされてきたテスラのイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)はこれまで、空売り投資家に対し敵意をあらわにしてきた。同氏は29日、空売りを違法にするよう呼び掛けたツイッターのユーザーに賛同の意を示すツイートをした。
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原題:Tesla Board Member Mizuno Blasts Calls for Short-Squeeze Curbs (抜粋)