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「カーボンニュートラル」目標はフォードより10年早い達成目指す
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EV移行と利益確保の両立がGMにとって大きな課題に
米ゼネラル・モーターズ(GM)は28日、販売する全車種を2035年までに二酸化炭素(CO2)を排出しないゼロエミッション車に切り替えると発表した。40年までに全世界の事業と車両で「カーボンニュートラル」の実現を目指す。
CO2排出量と吸収量が差し引きゼロの状態になる「カーボンニュートラル」の目標で、GMはライバルのフォード・モーターより10年早い達成を目指すことになる。発表を受けてGM株は28日の米株式市場で一時7.4%上昇、終値は前日比3.5%高の51.04ドルとなった。

メアリー・バーラCEO
写真家:ジェフコワルスキー/ブルームバーグ
こうしたGMの取り組みは、ガソリンを大量に消費するトラックやスポーツタイプ多目的車(SUV)を生産する自動車メーカーという古いイメージを一新し、電気自動車(EV)市場で米テスラの牙城を切り崩そうとするメアリー・バーラ最高経営責任者(CEO)の戦略の一環。同CEOはすでに、25年までにEVに計270億ドル(約2兆8000億円)を投資する方針を発表している。
GMにとっての大きな課題は、利益率が相対的に低いEVにシフトする中で利益をいかに確保するかだ。現在、同社の利益の大半はピックアップトラックとSUVが稼ぎ出している。マーク・ロイス社長は先に、自社のバッテリーパック「アルティアム」のコストが下がりつつあり、EVも利益を生むようになると述べていた。

GMの電気自動車「キャデラック・リリック」
出典:キャデラック
原題:
GM Plans to Sell Only Electric Zero-Emission Models by 2035 (2)(抜粋)
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