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パウエルFRB議長、株式市場の過熱よりも景気の冷え込みの恐れ懸念

  • コロナ禍との闘い終わっていないとして超緩和策を維持の方針表明
  • 連邦準備制度の一部当局者とバイデン新政権に向けたメッセージか

米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は27日、新型コロナウイルス感染症(COVID19)との闘いはまだ終わっていないと述べ、新型コロナ禍で打撃を受けた経済の回復を支援するため、超緩和的な金融政策を維持する方針を表明した。

  一方で、こうした政策運営姿勢が株式市場のバブルを生成したり、過度のインフレ高進を招いたりするのではないかとの懸念には否定的な考えを示した。

  連邦公開市場委員会(FOMC)が今年最初の会合で事実上のゼロ金利政策と現行ペースでの債券購入プログラムの継続を決めた後、パウエル議長は記者会見で「われわれはまだこの闘いに勝利したわけではない。完全な回復には程遠い」と話した。

Powell And Mnuchin Testify Before House Financial Services Committee

パウエルFRB議長

  記者団からは、ビデオゲーム小売りチェーン大手ゲームストップ株の急騰や、泡立った状態にある株価を巡って質問が相次いだのに対し、パウエル議長は厳しい状態にある労働市場に何度も言及。ウイルス禍で生活難に陥った人々の苦境や900万人もの失業者の存在について語った。

  TDセキュリティーズの金利戦略グローバル責任者、プリヤ・ミスラ氏はパウエル議長の発言について、「人的なアングルを強調するものだ。彼の仕事は株価を一定の水準に導くのではなく、完全雇用の達成であり、行き過ぎたインフレ高進のリスクがあるとはみていない」と分析した。

  議長のこのような発言は、景気回復の勢いが予想よりも力強いものとなる可能性があるとして資産購入について年内の段階的縮小開始が必要になるかもしれないとの見方を抱く一部の米金融当局者に向けたメッセージと言えそうだ。

  それはまた、失業者の復職をできる限り早急に進めて、黒人など取り残されることの多いグループにもタイトな労働市場の恩恵を広げるという、バイデン新政権の目標を連邦準備制度も共有しているというシグナルとも考えられる。

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