ドル・円は続伸、株安・リスクオフでドル全面高続く-104円台前半
野沢茂樹
更新日時
東京外国為替市場のドル・円相場は1ドル=104円台前半に上昇。世界的な株安を受けたリスク回避のドル買いの流れが継続し、対円でもドル買いが優勢だった。
ハイライト |
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市場関係者の見方
バークレイズ証券の門田真一郎チーフ為替ストラテジスト
- 株価の調整を受けたリスク回避的なドル買いが幅広い通貨に対して強まっている。リスクオフ時には対円でもドル買いが優勢になりがちだ
- 世界的な景気回復期待を背景とした株高・リスクオンが続く中での一時的な調整とみているが、当面は市場の不安定さに注意が必要
- 米連邦公開市場委員会(FOMC)とパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長会見では早期テーパリング(段階的縮小)観測は改めて否定されたが、目新しい材料には乏しかった
- 欧州中央銀行(ECB)からのユーロ高けん制発言の一部報道を受け、ユーロ・ドルは当面の上値を試しにくくなっている
IG証券の石川順一シニアFXストラテジスト
- 朝方はリスク回避の株安・ドル買い
- 市場のセンチメントが弱気に傾いているため、目先は株価の調整がドルの買い戻しにつながるリスクを意識したい
- ただ、FRBの金融緩和姿勢が揺るがないため、足元のドル買いはドル安基調の中での調整の範囲内にとどまるだろう
背景
- 日経平均株価は前日比437円安で取引を終了。米株価指数先物は時間外取引で軟調
- 前日の米国市場でS&P500種株価指数が昨年10月以来の大幅安
- FOMC、経済の回復ペースは減速-債券購入を現行水準で維持
- ECB当局者、利下げに懐疑的な市場に対処で合意-可能だと強調へ
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