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トヨタ、昨年世界販売でVW抜き5年ぶり首位-コロナ影響で明暗

  • トヨタの20年世界販売は前年比11%減953万台、VWの931万台上回る
  • VW地盤の欧州は過去最大の落ち込み、トヨタは中国で11%の販売増

トヨタ自動車が2020年の世界販売台数で独フォルクスワーゲン(VW)を抜き、5年ぶりに首位の座に返り咲いた。両社がそれぞれ強みとする地域における新型コロナウイルス感染の動向や経済回復ペースのばらつきが明暗を分けた格好となった。

Vehicle Shipment at Yokohama Port Ahead of Auto Companies Earnings

横浜市の港で船積みを待つトヨタ車(昨年10月31日)

Photographer: Toru Hanai/Bloomberg

  トヨタの28日の発表によると、子会社のダイハツ工業や日野自動車を含めたグループ全体の昨年の世界販売は前の年との比較で11%減の952万8438台だった。昨年首位のVWは今月中旬、20年の世界販売が同15%減の約931万台だったと発表していた。

  VWは16年にトヨタを抜いて年間販売台数で世界首位に立って以来、4年連続でその座を維持していた。しかし昨年は同社が地盤とする欧州の新車販売台数が前年比24%減と過去最大の落ち込みを記録するなどコロナ禍により大きな打撃を受けた。一方、トヨタは主力とする米国市場がコロナ禍でも堅調だったことに加え、経済回復で先行する中国で11%増と大きく販売を伸ばした。

  国内外での新型コロナの感染再拡大や感染力の強い変異種の出現に対する懸念が高まる中、21年以降の景気と自動車市場の先行きには不透明感が増している。調査会社IHSマークイットは、トヨタは21年の販売台数はVWをやや下回るものの、22年以降はトヨタが再び首位の座に返り咲くと見込む。

トップ維持なるか

IHSマークイットは22年以降はトヨタが世界販売1位の座を保つと予測

出典:トヨタ、フォルクスワーゲン、IHSマークイット

備考:20年までは実績、21年以降はIHSマークイット予測

  IHSマークイットの川野義昭アナリストは、VWの本拠地である「欧州は感染拡大によるロックダウンの長期化延長などで販売店の休業や一時閉店を余儀なくされていることで、市場にとっては逆風が短期的には継続」するとの見方を示した。VWは電動車の攻勢で21年は拡販を狙うが、「台数的な貢献としてはやや限定的になりそう」と述べた。

  一方、トヨタは同社にとっての主要市場である日本や北米で堅調な販売が続くと、川野氏は見込む。また同氏は世界最大の市場である中国でトヨタが電動車でもスポーツ用多目的車(SUV)系により一層シフトするなど「市場の需要に即した形の商品投入が今後数年で見られる」ことなどを背景に同社が「善戦」すると分析した。

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