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日電産株が最高値、車載向け好調やコスト削減で2度目の業績上方修正

  • 一時4.6%高の1万4975円と上場来高値を記録
  • HDD以外の精密小型モーター、EV向けも成長ドライバーと専門家

日本電産株が上場来高値を更新。電気自動車(EV)や家電向けモーターの好調にコスト削減も寄与し、25日に今期(2021年3月期)の営業利益予想を従来予想から11%上方修正したことを評価した買いが先行している。同社は同日、自社株買い計画も発表した。

  株価は一時前日比4.6%高の1万4975円と上場来の高値を記録した。営業利益予想の上方修正は昨年10月に続く今期2度目で、従来予想の1400億円から1550億円に増額した。前期実績比では43%の増益となる。

  シティグループ証券の内藤貴之アナリストは25日付のリポートで、ハードディスクドライブ(HDD)向け以外の精密小型モーターの売り上げが予想を大きく上回り、「ポジティブサプライズ」と評価。EV用駆動モーターシステムの需要拡大など「多くの成長ドライバーを有する」とも指摘した。

  SMBC日興証券の渡辺洋治アナリストも、HDDモーター依存からの脱却が進んでいることを評価した上で、今後は「家電のコードレス化や省エネ化の追い風が期待される」と分析した。

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日本電産の本社

  25日の発表によると、昨年10-12月期の売上高が中国の自動車市場の急回復などから前年同期比6.1%増の4332億円と四半期ベースで過去最高を更新。徹底した原価改善や固定費適正化により営業利益が48%増の464億円に増加し、今期予想を押し上げた。

  同社は400万株、500億円を上限に自己株式を取得する計画も発表した。取得期間は26日から来年1月25日までを予定している。

今期の業績予想
  • 売上高:1兆5500億円に据え置き-市場予想1兆5800億円
  • 営業利益:1550億円(従来1400億円、市場予想1487億円)
  • 純利益:1200億円(従来1050億円、市場予想1119億円)

  10-12月期の部門別営業利益は、車載向けが前年同期比77%増の77億円に急拡大。巣ごもりや省エネ需要を背景にパソコンや家電向けの精密小型モーターが17%増の181億円、家電・商業・産業向けも67%増の142億円となるなど、機器装置や電子・光学部品向けを含む全部門で増加した。 

  インバーターや減速機を一体にしたEV用駆動モーターシステムを採用する車種の累計販売台数は10万台を達成した。

  永守重信会長は決算会見で、投資が先行するEVモーター事業について「23年度には黒字化させる」と述べたほか、精密小型モーターの売り上げ規模は、将来的に1兆円ほどに拡大するとの見通しを示した。関潤社長はEVモーターの需要に関連して直近3カ月で15社から引き合いがあったことを明らかにした。

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