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パウエル氏、過ち繰り返さぬ決意-13年の市場のかんしゃくが教訓

更新日時
  • 当時FRB理事だったパウエル氏、QEの段階的縮小を提唱した1人
  • 27日のFOMC後の記者会見は慎重なトーンを打ち出す見通し

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2018年2月から米連邦準備制度理事会(FRB)議長を務めるジェローム・パウエル氏は、間もなく4年の任期の最終年に入る。同氏はまだ比較的新参のFRB理事だった約7年前の過ちを繰り返さない決意だ。

  パウエル氏は当時、連邦準備制度の量的緩和(QE)プログラムのテーパリング(段階的縮小)を提唱した当局者の1人だった。だが、こうした姿勢は13年5月、テーパータントラム(市場のかんしゃく)と呼ばれる動揺や経済の変調を招くことになった。

  バイデン大統領の追加経済対策案による大型財政出動を期待して、経済見通しは改善しているものの、26、27両日の連邦公開市場委員会(FOMC)会合終了後に記者会見するパウエル氏は、多額の資産購入の段階的縮小について、より慎重なトーンを打ち出す公算が大きい。

The Fed's assets have grown as it revived bond-buying programs

  ライトソンICAPのチーフエコノミスト、ルー・クランドール氏はパウエル氏について、「行動が遅過ぎるリスクよりも性急過ぎるリスクの方がはるかに大きいことを強調するだろう」と指摘した。FOMCは今年最初の会合で、新型コロナウイルス禍に対応するため超緩和策の維持を決めると予想されている。

  13年の出来事が示すように、テーパー開始の適切なタイミングを見計らうのがとても重要となりそうだ。当時のバーナンキFRB議長が同年5月、近いうちにQEの段階的縮小を始めるかもしれないとの考えを示唆したところ、長期金利が急上昇して、新興市場に混乱が広がり、米経済の成長鈍化にもつながった。

  バーナンキ氏の問題の発言のわずか数週間前のFOMC会合では、連邦準備制度が6月に資産購入の段階的縮小を始めることができるかもしれないとパウエル氏が期待を表明していたことが、FOMC議事録で示されている。

Fed Chair Powell Holds Video News Conference Following FOMC Rate Decision

パウエルFRB議長

  JPモルガン・チェースのマネジングディレクター、ジョン・ノーマンド氏と同社ストラテジストは22日付の顧客向けリポートで、「連邦準備制度は市場のかんしゃくを引き起こすことなく、購入の段階的縮小を開始できるか」と問いかけた上で、金融市場における「現在のバリュエーションとポジションを踏まえるとその公算は小さい」との見方を示した。

  ブルームバーグがエコノミストを対象に実施した先週発表の調査では、テーパリング開始時期の予想について幅があることが示された。それによれば、22年1-3月(第1四半期)とする回答が35%と最も多かったものの、25%強は21年10-12月(第4四半期)、別の約25%は22年4-6月(第2四半期)かそれ以降とそれぞれ回答していた。

米テーパリング開始、22年までずれ込む公算大きい-エコノミスト

  今月14日にバーチャル形式の討論会に臨んだパウエル氏は、「資産購入の段階的縮小開始に関して積極的に検討するかなり前から、極めて明確に意思伝達する」と話し、政策変更の可能性がある場合には、それを織り込むための十分な時間を投資家に与える意向を明言している。

FRB議長、超緩和策の出口議論「今はその時期でない」と否定

When to Taper Purchases?

Economists divided over when Fed will start to slow asset purchases

Bloomberg News survey of economists Jan. 15-20

The 2Q 2022 responses include those who expect tapering to begin in that quarter and afterwards.

原題:Powell, With Year to Run at Fed, Aims to Avoid Past QE Mistake (抜粋)

(最終段落にパウエル議長の最近の発言を加えて更新します)
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