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大学ファンドは収益3%必要、オルタナも資産に-旗振り役の渡海議員

  • 収益率はGPIFと同水準、目標の収益達成にオルタナは必須
  • 支援大学の条件は自立へ向けた資金計画、1校数百億円の支援を想定

政府が創設する10兆円規模の大学ファンドに関連し、旗振り役の自民党の渡海紀三朗元文部科学相(衆院議員)は、運用益で大学を支援するために年3%程度の収益率が望ましいとの考えを示した。目標の収益確保のため、不動産や未公開株などに代表されるオルタナティブ(代替)資産の組み入れは必須とみている。

  19日のインタビューで「理想的には、運用資産が10兆円に積み上がったときには3%程度で回したい」と述べた。収益率は運用の参考とする年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の過去20年の数値と同水準。

Kisaburo Tokai

渡海紀三朗元文部科学相

Source: Office of Kisaburo Tokai

  目標達成に向け資産構成には、「公的資金だから抵抗はあるが、オルタナティブを入れないと無理」と語った。GPIFのように国内外の株式・債券に4分の1ずつ振り向けるのか、欧米の大学ファンドのように利益を追求してオルタナティブ投資を増やすのかは「これからの議論」と述べた。 

  渡海議員は自民党で科学技術・イノベーション戦略調査会長を務める。若手研究者に十分な給与やポストが提供できず、大学ランキングや論文数など複数の指標で地位が低下する国内大学に、ファンドの収益で資金支援すべきだとの考えだ。

  大学ファンドは、政府資金4.5兆円を元手に運用を開始。早期に運用資産を10兆円に積み上げ、23年度には運用益で大学支援を開始する計画だ。将来的には政府支援を脱し、欧米のように大学が自らの資金で基金を運用することを目指す。

  渡海議員は、支援を受ける大学の条件として、将来的に資金面で自立する計画を持っていることを挙げた。研究や教育、ガバナンス水準などを踏まえて数校を選定した後、1校当たり年数百億円水準の支援を想定している。

  また「このままでは日本が沈む」と危機感を示し、「大学自らが変わり、日本企業が大学に投資してくれるようにしたい」と述べた。「アフターコロナの日本社会における一つの鍵は科学技術イノベーションだ」とも主張した。

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