きょうの国内市況(1月21日):株式、債券、為替市場
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●日本株反発、米新政権誕生や決算期待-ソフトBGやマザーズ銘柄高い
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東京株式相場は反発。バイデン米新政権誕生の安心感や日本企業の決算期待で大型の値がさ株が上昇、米長期金利上昇一服でマザーズ市場の中小型成長株も買われた。ワクチン接種に関する具体的な議論が政府で進められていることもサービスや小売りなど景気に敏感なセクターに追い風だった。
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ソフトバンクグループが2.9%上昇し、日経平均株価を押し上げた一方で、マザーズ指数は3.7%高の1283.85ポイントと3カ月ぶりの高値を付けた。アイザワ証券投資顧問部の三井郁男ファンドマネジャーは、「小型株の中でも直近で調整の入っていた大型寄りの銘柄が選好されるなど、決算を控えて全体的に循環物色が効いている相場だった」という。
日本銀行は21日の金融政策決定会合で、新型コロナウイルス感染症への対応を含む現行金融政策の維持を決定。新たな「経済・物価情勢の展望(展望リポート)」では、2020年度の実質経済成長率の見通しを下方修正したが、株価への影響は限定的だった。
- 東証33業種ではサービス、情報・通信、金属製品、石油・石炭製品、建設、精密機器が上昇
- 任天堂の寄与度が高いその他製品や銀行、電気・ガス、鉱業が下落
●債券は上昇、現物債に買い戻し圧力ー利回り曲線はフラット化
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債券相場は上昇。日銀による長期金利の変動幅拡大の観測報道を受けて週初に売られた反動から、現物債に買い戻し圧力が掛かった。超長期ゾーンの金利低下幅が大きくなり、利回り曲線はフラット(平たん)化した。
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BofA証券の大崎秀一チーフ金利ストラテジスト
- レンジ拡大の観測報道を受けて売られたところから買い戻しが入った
- 市場も一時的には織り込んだが、結局は日銀が買い入れオペを減らすまで変わらないという受け止めではないか
- 米長期金利上昇が一服する中、30年債や40年債は金利が上がれば買う生命保険のスタンスは継続だろう
- スティープ(傾斜)化させたいと言う日銀政策委員がいる中で、短いゾーンに資金を移す動きも生じやすい
日銀金融政策決定会合
●ドル・円はリスクオンで下落、103円台前半-日銀会合結果の反応限定的
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東京外国為替市場のドル・円相場は1ドル=103円台前半に下落。バイデン米大統領の就任を受けて追加経済対策への期待からリスク選好の動きが広がり、ドルと円がともに弱含む中、ドル・円ではドル売りが優勢となった。日銀がこの日の金融政策決定会合で金融政策の現状維持を決めたが、相場の反応は限定的だった。
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ドイツ証券の外国為替営業部の小川和宏ディレクター
- バイデン新政権の大型財政出動への期待でリスクオンの株高なのに、米金利はパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長の緩和長期化発言もあって上がらないのでドルが全面安に
- 日銀の3月点検に向けて黒田東彦総裁が記者会見でどうコメントするのか。打つ手が限られる手詰まり感はあるものの、一定の注意が必要
- 欧州中央銀行(ECB)がきょうの金融政策決定会合で何か出してくるとは想定していないが、ラガルド総裁の記者会見内容には注目したい
上田ハーロー外貨証拠金事業執行担当役員の山内俊哉氏
- 米新政権の発足で経済対策への期待から株が高くリスクオンとなっているが、米長期金利はその割には上がらないので、ドルは売られやすく、円はいつものようにドルと同じ方向に動いている
- 米長期金利の上昇が今のところ限定的にとどまっているため、市場参加者の多くは緩やかなドル安基調が続いているとみているようだ
- 日銀の金融政策決定会合、景気が悪化しても追加緩和の手段が限られているので、為替市場全体が日銀を軸にした動きにはなりにくい