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中国の所得格差、是正進まず-消費弱くアンバランスな回復裏付け

  • 中国で所得上位20%は下位20%の10.2倍稼ぐ-米国では約8.4倍
  • 中国の小売売上高、20年は3.9%減-先進国より急激な落ち込み

新型コロナウイルスの感染拡大を首尾よく抑え込んだ中国は2020年に主要国で唯一プラスの経済成長を達成したとみられるが、大きな所得格差と依然として弱い個人消費がアンバランスな景気回復を裏付けている。

所得格差

  18日に発表された昨年10-12月(第4四半期)の国内総生産(GDP)は前年同期比6.5%増とコロナ感染拡大前の水準を上回った。だが中国で昨年、所得上位20%の平均可処分所得が8万元(約128万円)を超え、下位20%の10.2倍となったことも示された。

  経済協力開発機構(OECD)によれば、この格差は米国では約8.4倍、ドイツやフランスといった西欧諸国では5倍に近い。中国はメキシコの10.4倍に迫る。

中国経済、20年はプラス2.3%成長-コロナ抑制で際立つ回復ぶり

Income Inequality

No improvement in income disparity in China

Source: National Bureau of Statistics

  習近平国家主席は所得分配の不均衡が将来の経済成長を脅かすとして、格差是正対策を進めようとしているが、所得格差は15年からそれほど変わっていない。

中国共産党が「需要サイドの改革」に言及-格差是正で経済後押しも

弱い消費

  コロナ抑制で20年後半までに正常な経済活動再開が可能になったことを示す年間統計だが、家計支出の伸びはまだコロナ前の水準に戻っていない。

  1人当たりの消費(インフレ調整後)は20年に4%減少。ブルームバーグ調査では、米国の個人消費支出は昨年3.8%減ったとみられており、米中で同じような低迷ぶりを示している。

  中国の小売売上高は20年に前年比3.9%減と、米国を含む先進国より急激な落ち込みとなった。労働者の自宅待機や失業への対応で先進国の政府は給付金を提供し、これが消費支出を支えた。他国と同様、中国でもサービス業への打撃は大きく、飲食店での支出は昨年17%近く減った。

Consumption Crash

Slump undermines effort to decrease reliance on exports, investment

Source: China's National Bureau of Statistics, General Administration of Customs

  

鉄鋼業界

  低迷した消費とは対照的に、中国の年間粗鋼生産は昨年、10億トンを初めて突破した。不動産・インフラ投資拡大に伴い、圧延鋼材やアルミニウムの生産も急増した。

Economy's Steel Support

Iron and steel output at a record in 2020 as demand booms

Source: National Bureau of Statistics

Construction, Real Estate and IT

Change in inflation-adjusted output in 2020 from a year earlier

Source: National Bureau of Statistics

消費の割合

  長期的に一段と消費がけん引する経済へのシフトを目指す中国政府だが、昨年の個人支出低迷で経済に占める最終消費の割合は低下した。ただ、低下幅は予想より小さく、政府が景気拡大を促すため公的債務の抑制を緩め、消費財・サービス関連支出を増やしたことが寄与した可能性がある。

Rebalancing Stalls

Consumption is a shrinking share of final nominal output

Source: World Bank, National Bureau of Statistics

原題:China’s Wide Income Gap Undercut Spending as Growth Recovers (1)(抜粋)

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