日本株は反落、好材料出尽くしや決算前の様子見-海運や空運安い
牧綾香-
イエレン氏は弱いドル目指さないと承認公聴会で表明-政策転換示唆
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好材料が出尽くし後は日本株の急速な上昇改めて意識-JPモルガン
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20日の東京株式相場は反落。次期米財務長官に指名されたジャネット・イエレン氏の発言は日本株にも安心感をもたらす内容だったが、好材料出尽くしとなり相場の過熱感が再び意識されている。今後本格化する決算で回復がまだ見込めない空運、海運、陸運などの景気敏感株が売られた。
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<きょうのポイント>
日本株は上昇して取引を開始したものの直後に失速し、下落に転じたまま取引を終えた。JPモルガン・アセット・マネジメントの前川将吾グローバル・マーケット・ストラテジストは、投資家のリスクオンの姿勢は変わらないが「イエレン氏の発言を確認した後に好材料が出尽くしてしまい、ここまで急速に上昇してきたことが改めて意識されている」と話した。
日本企業決算を控えて様子見姿勢も強いと前川氏は言う。緊急事態宣言の延長がリスクとして残っていることを考えたとき、景気敏感業種の決算で明るい話が出てこなさそうだということもそれらの業種が再度売られていることの背景にあると述べた。「日本株は手放しで上がっていける相場ではない」という。
一方で、東京エレクトロン、アドバンテスト、太陽誘電などの半導体関連株への買いは引き続き活発だ。三菱UFJモルガン・スタンレー証券の藤戸則弘チーフ投資ストラテジストは、前日の米国株市場でエレクトロニクス・半導体関連株が軒並み強くSOX指数を100ポイント以上押し上げたことなどから値がさの日本の半導体・電子部品株に買いが入りやすいと話していた。
- 東証33業種では空運、海運、陸運、証券・商品先物、銀行、保険、医薬品が下落
- 繊維製品、鉱業、石油・石炭製品、ゴム製品は上昇
