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異色の大統領経験者、市民トランプを待つ未来-弾劾や訴訟で波乱も

  • 上院弾劾裁判で有罪なら再出馬する資格が剥奪されるのはほぼ確実
  • 新たなネットワークやソーシャルメディアサイト立ち上げる可能性も

歴代の米大統領の大半は任期満了後、ゴルフや蔵書の整理、高額な講演、さらにもうかる回顧録の執筆にいそしみ、後任大統領の政権運営には口を慎んできた。しかし、在任期間中に大統領の行動規範に決して従うことがなかったトランプ氏は、ゴルフを除けば全く異なる道を歩みそうだ。

  トランプ氏が20日のバイデン氏の大統領就任式を欠席することは分かっている。前任者の欠席は1869年のアンドルー・ジョンソン氏以来となる。しかし、トランプ氏が次に何をするかは明らかになっていない。フロリダ州に所有する高級リゾート「マールアラーゴ」に引っ越すつもりだと本人は語っているが、パームビーチの隣人の一部はトランプ氏の永住に反対しており、どこに住むかもはっきりしない。

トランプ氏、マールアラーゴに居住の計画-一部の現スタッフ雇用へ

  ただ、歴史的な2度目の弾劾訴追を含め、支持者に議会議事堂に向かうよう促した今月6日の演説がもたらす結果によって、トランプ氏の取り得る選択肢は、少なくとも短期的には制限される見込みだ。上院の弾劾裁判でトランプ氏が有罪になれば、再出馬する資格が剥奪されるのはほぼ確実だ。

  「コーポレート・アメリカ」の一部もトランプ氏から既に距離を置き、ソーシャルメディアのアカウントは停止され、一部の金融サービスなども打ち切られた。何千万の米国民からの非難が今後も続き、トランプ氏の不動産・ホテル・ゴルフリゾート帝国の将来に悪影響を及ぼすと予想される。

  だがその一方で、別の何千万という米国民がトランプ氏にとって息の長い支持基盤を形成し、再び大統領を目指すかどうかにかかわらず、今後も政治勢力としての同氏の存在を支える可能性が高い。

  トランプ氏はツイッターのアカウントなどを失ったため、忠実なフォロワーを結集し、場合によってそこから利益を得る新たな手段を考える必要があるだろう。主流メディアからは締め出されることになりそうだが、保守層に的を絞り、FOXニュースに対抗するネットワークや、ツイッターと競合するソーシャルメディアサイトを新たに立ち上げることもあり得るだろう。

  しかしこれもトランプ氏が法廷闘争に忙殺されないことが前提となる。議事堂乱入事件が起きる前の段階でも、同氏を相手取り幾つかの民事訴訟が提起されており、刑事捜査の可能性にも直面していた。

  それでもトランプ氏は侮れない存在だ。ニュージャージー州アトランティックシティーのカジノ帝国が1990年代に破綻し、評判が地に落ちたが、10年後にリアリティー番組「アプレンティス」で力強い復活を果たした。

  番組の視聴率が落ち始めると、バラク・オバマ氏が米国の外で生まれ、大統領になる資格がないと主張する「バーセリズム」運動に賛同して右派の視聴者を呼び込み、大統領当選への足掛かりを得るしたたかさを見せた。

President Trump Attends Dignified Transfer At Dover AFB

ホワイトハウスのサウスローンで記者団に話すトランプ氏(2019年)

写真家:ピートマロビッチ/ゲッティイメージズ

原題:
Citizen Trump: The Many Paths Ahead for the Ex-President (1)(抜粋)

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