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米銀大手3行の決算好調、慎重な楽観広がるも危機脱していない可能性

  • 3行で計50億ドル強の貸倒引当金戻し入れ、10-12月利益押し上げ
  • 先行きの不確実性は多く、デフォルトが年内に増える可能性も

ウォール街では、新型コロナウイルス禍の影響に関する最悪の懸念が後退しつつある。

  JPモルガン・チェース 、シティグループ 、ウェルズ・ファーゴの米銀大手3行は低金利による逆風に見舞われながらも、昨年10-12月(第4四半期)に予想を上回る利益を計上。合わせて50億ドル(約5200億円)余りの貸倒引当金を戻し入れたことが寄与した。コロナ禍の間もデフォルト(債務不履行)は低水準にとどまっており、幹部らは財政刺激策とワクチン接種の増加について慎重ながら楽観的な見方を表明。それでも、各行は経済がまだ危機を脱していないと警告した。

  米銀大手6行は2020年1-6月(上期)に不良債権の「津波」に備えて総額350億ドルの引当金を積み増したものの、何が起きるのかは予想できないとしていた。現在は年内回復の見通しを示している。米連邦準備制度と議会の前例のない行動で、最悪のシナリオは免れた。

  シティグループのマーク・メーソン最高財務責任者(CFO)は電話会議で記者団に対し、「国内総生産(GDP)と雇用の両方で一段の改善が見られている」 と指摘。ワクチンのほか、次期米政権や追加経済対策の見通しがより明確になったことを挙げ、「より前向きな見通しと持続的で安定した回復につながり得る」多くの好ましい兆しがあると述べた。  

  JPモルガンは貸倒引当金を29億ドル圧縮し、10-12月期の利益は過去最高の121億ドルに達した。シティは貸倒引当金15億ドルを戻し入れ、利益は46億3000万ドルとアナリスト予想を上回った。約7億6000万ドルの引当金を戻し入れたウェルズ・ファーゴも、純利益は29億9000万ドルと予想を上回った

  ただ、先行きの不確実性は多く、デフォルトが年内に増える可能性もあると幹部らは警告している。JPモルガンのジェイミー・ダイモン最高経営責任者(CEO)は引当金戻し入れの重要性が誇張されたり、経常利益と見なされたりするべきではないと語った。

  バンク・オブ・アメリカ(BofA)とゴールドマン・サックス・グループ、モルガン・スタンレーは決算を今週発表する。

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原題:
Big Banks Unleash $5 Billion From Reserves on Optimism for Loans(抜粋)

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