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米国債利回り上昇に世界の壁、巨額資金が「買い」の水準待ち構える

  • 感染急増とワクチン遅れで景気回復見通しに疑問符
  • 日本の投資家が買うのは10年債利回りが1.3%になってから

米国債の弱気派は注意する必要がある。世界では巨額の資金が米国債を買おうと待ち構えており、利回り上昇は限られる可能性がある。

  米国の政権と議会が民主党の下にまとまったことでインフレ期待が高まり長期の米国債利回りは2020年3月以来の水準まで上昇。海外の投資家が買いを考える水準に近づいた。

  米経済を観察しているアジアと欧州の運用者は、米国債利回りのピークは遠くないのではないかと感じている。新型コロナウイルス感染急増とワクチン接種の普及の遅れで景気回復見通しに疑問符が付いているからだ。

  米議会の民主・共和両党勢力が拮抗(きっこう)しているほかトランプ大統領の弾劾プロセスも進められる中、バイデン次期米大統領の1兆9000億ドル(約197兆円)の景気対策が障害に直面する可能性も高い。

  欧州および日本の投資家は、10年物米国債の利回りが1.25-1.3%、30年債が1.92-2%の水準に達すれば買い増そうと待ち構えている。利回りは最近のピークからあと10ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)かそれ未満でこれらの水準に達する。

Overseas demand for Treasuries looms as likely near-term yield cap

  ブルーベイ・アセット・マネジメントの最高投資責任者(CIO)、マーク・ダウディング氏(ロンドン在勤)は、「新型コロナ感染の動向が経済指標への下押し圧力になっている」と指摘し、「向こう数カ月の10年債利回りは1-1.25%程度で推移するだろう」と予測。このレンジの上限を超えたら買うつもりだと明らかにした。30年債の買いの目安は2%だという。

  アバディーン・スタンダード・インベストメンツのロンドン在勤マネーマネジャー、ジェームズ・エイシー氏は、景気見通しへのリスクは下振れ方向が優勢だとの見方で、「10年債利回りが1.25-1.3%に達すればロングポジションを増やしてもよいと感じるだろう」と述べた。

  一方、アライアンス・バーンスタインの駱正彦債券運用調査部長は、日本の投資家が10年物米国債を買うのは利回りが1.3%になってからとの見方を示した。

原題:
There’s a Global Wall of Cash Primed to Snap Up U.S. Treasuries(抜粋)

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