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東エレク社長、サムスンやTSMCからの新規受注に期待-微細化競争

  • EUV技術向け感光剤塗布・現像装置の世界シェアは100%
  • メモリー向けも復調「需要は非常に強い」-装置の増産体制備える

半導体製造装置メーカー、東京エレクトロンの河合利樹社長は、高機能スマートフォンなどに搭載される最先端半導体の開発競争を繰り広げる韓国のサムスン電子や台湾積体電路製造(TSMC)から、新たに受注が期待できるとの認識を示した。

  河合社長はブルームバーグとの7日のインタビューで、半導体の製造過程で感光剤を塗布して現像する同社の「コーターデベロッパー」の世界シェアは、回路微細化のため極端紫外線(EUV)技術を用いる量産ライン向けでは100%だと説明。主要顧客であるサムスンやTSMCによる「微細化が進むと、当社のビジネスにつながってくる」と述べた。

Tokyo Electron CEO Toshiki Kawai

東京エレクトロンの河合利樹社長

Source: Tokyo Electron Ltd.

  最先端半導体は第5世代通信規格(5G)や人工知能(AI)、自動運転などの発展に欠かせない。TSMCは14日、需要急増に対応するため、2021年の設備投資計画を最大280億米ドル(約2兆9100億円)にすると発表した。日本経済新聞はサムスンが米テキサス工場に最先端ラインを導入する準備を始めたと報じている。

  岩井コスモ証券の斎藤和嘉シニアアナリストは、EUV向けコーターデベロッパーには、ちりやごみが入らない精度の高さが求められ、価格も従来製品より数割は高くなると指摘。受注が入ればほぼ純増となり、東エレクには「価格効果と台数の伸びが両方ともプラスに働く」と述べた。

「ビッグイヤーズ」

  河合社長は世界の半導体市場について、「需要は非常に強まっている」と話す。好調が続く受託製造業者やメモリー向けの復調に加え、EUV技術による開発競争も加わり、今後数年は業界の「ビッグイヤーズ」になるとみている。同社は国内工場でEUV向けをはじめ需要の高い装置の増産体制を整えた。

  国際半導体製造装置材料協会(SEMI)は半導体製造装置の販売について、2020年は前年比16%増の689億ドルと見込み、21、22年も拡大が続くと予想している。世界的な半導体の需給逼迫から、トヨタ自動車やホンダ、独フォルクスワーゲン(VW)などの自動車メーカーが生産調整を余儀なくされる例も出ている。

  河合社長は業績について「大きなレンジでは右肩上がりということは言える」と述べた。東エレクは24年3月期に売上高2兆円、営業利益率30%以上を目指す。昨年10月には今期(21年3月期)の営業利益予想を前期実績比18%増の2810億円に上方修正。株価は上場来高値を更新している。

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