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バイデン時代幕開けにトランプ氏の影-弾劾裁判で政策実現遅れも

更新日時
  • バイデン氏大統領就任前に裁判手続きがスタートしないのはほぼ確実
  • 上院での新政権の重要ポスト指名承認や政策目標の審議も遅れそうだ

米国史の混乱の章を終わりにし、新たなページに移行したいバイデン次期大統領の望みが、かなわなくなった。新政権発足直後の時間が、議会民主党によるトランプ大統領の弾劾に費やされることになるためだ。

  トランプ大統領に対する弾劾決議案が13日に下院で可決され、2度目の弾劾訴追が決まったことを受け、バイデン氏のアジェンダ(政策目標)に目を向け、数十の新政権重要ポストの指名承認を行うはずだった上院は、トランプ氏の弾劾裁判の準備を進めると予想される。

  上院が動くタイミングは見通せないが、マコネル共和党上院院内総務は、議員らを臨時招集し、弾劾裁判を早期に始めるよう求める要求を拒否した。このため、バイデン氏の大統領就任前に裁判の手続きが始まらないのはほぼ確実だ。

  事情に詳しい複数の関係者によれば、バイデン氏の顧問らも他の民主党議員らと同様、トランプ大統領が今回の出来事で深い政治的ダメージを被り、大統領に責任を取らせる必要がある点を理解している。

  しかし弾劾裁判は上院の時間を費やすだけなく、政策の優先課題で超党派の作業を妨げてきた国の深刻な分断を助長することになり、バイデン氏のアジェンダが軌道に乗らなくなると顧問らは懸念する。

  19日より前に上院を再招集しないというマコネル氏の決定に伴い、バイデン氏は閣僚の指名承認が誰1人行われず、正式に就任しない状態で、20日の新政権発足を迎える見通しだ。

Joint Session Of Congress Held To Confirm Presidential Election Result

マコネル共和党上院院内総務

Photographer: Ting Shen/Bloomberg

  ペロシ下院議長の意向がより明確になる中で、バイデン次期大統領は、上院が弾劾裁判を開く間も閣僚の指名承認や経済対策案の可決に向けた審議を継続できるよう議事日程を「二つに分ける」ことを提案した。

  米議会調査局によると、弾劾裁判が続く間は、法案審議を含む他の議事の進行は全会一致の賛成が必要になる場合もあり、共和党の上院議員1人でも反対すれば他の採決を妨害することができる。

  ペロシ下院議長は、バイデン政権を始動させ、経済対策案への対応を優先的に行うため、弾劾訴追決議の上院への送付を遅らせることも考えられる。

  マコネル氏とシューマー民主党上院院内総務との間で、弾劾裁判と同時並行で閣僚の指名承認の採決を行う合意が成立することもあり得るだろう。

原題:Biden’s Presidency to Begin Under Shadow of Trump’s Impeachment(抜粋)

(弾劾裁判と上院審議の見通しを追加して更新します)
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