ブラジル中銀当局者、独立性守る法案の議会通過を悲観視-関係者
Mario Sergio Lima、Samy Adghirni-
下院議長の主要候補2人はいずれもコミットせず-関係者
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新下院議長は2月に選出-改革アジェンダを大きく左右
ブラジル中央銀行の当局者は、来月選出される新下院議長の下では中銀の金融政策運営の独立性を守る法案が議会を通過しない兆候が強まっていることを懸念している。事情に詳しい関係者3人が明らかにした。
同関係者によると、中銀への政治的干渉リスクを取り除くものだとエコノミストらが指摘する同法案は、主要候補2人のどちらが選ばれても議会通過を見込みづらい。ボルソナロ大統領が支持するアルトゥール・リラ氏は、中銀の自由度を高めることには個人的に反対だと表明している。現職のマイア下院議長が後押しするルイス・フェリペ・バレイア・テヌート・ロッシ氏は、法案に反対する左派政党の支持との引き換えに法案を棚上げする可能性があるという。
中銀には政府と合意したインフレ目標を達成するため金融政策運営で事実上の独立性が認められている。だが、中銀総裁は閣僚扱いのため、任命権を持つ大統領がいつでも解任できる。法案では政策委員会のメンバー全員の任期を4年とし、解任に関する厳格な規則を定めている。上院で昨年可決されたが、下院では現在採決待ちとなっている。

ブラジル中央銀行の本部
同関係者によると、ロベルト・カンポス・ネト総裁は、どの候補者に対しても支持を表明しておらず、誰が選出されても法案について議論を行う方針を示している。リラ氏は11日のインタビューで、自身は法案に懐疑的だが、下院議長に選出された場合、他の議員に自分の意見を押し付けることはしないと述べた。
ロッシ氏にコメントを求めたが返答はなかった。中銀はコメントを控えた。
原題:Brazil Central Bank Officials Fear for Autonomy Bill in Congress(抜粋)
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