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米銀大手、20年は30%減益か-コロナ危機後退なら今年は回復の見込み

  • 6行の通期利益730億ドルの見通し-トレーディング好調も他が低迷
  • 危機が和らげば元の軌道に戻るはずだとアナリスト、ワクチンに期待

昨年の米金融業界は10年ぶりのトレーディングブームに沸いたにもかかわらず、米銀大手の30%減益を食い止めるには不十分だったようだ。新型コロナウイルス禍で経済が打撃を受けためだが、もし昨年の良い部分だけが今年も続くとすればどうなるだろうか。

  JPモルガン・チェースバンク・オブ・アメリカ(BofA)、シティグループゴールドマン・サックス・グループモルガン・スタンレーの米銀大手5行が15日から始まる決算発表の準備を進める中、アナリストが考えているのはそうしたシナリオだ。

  大手銀行は、経費増と融資減につながり世界の中央銀行に利下げを迫ったコロナショックに対応しながらも、トレーディング事業で計1040億ドル(約10兆8000億円)を稼いだとみられる。

  ワクチン投与開始を受け今後数カ月でコロナ禍が和らぐかもしれないとの期待が高まる中、バークレイズのジェイソン・ゴールドバーグ氏らアナリストは大手銀行の今年の利益が、2020年の落ち込みを埋めるのに十分な回復を示すと予想している。

  ウェルズ・ファーゴのマイク・メイヨー氏は、今年の業界の見通しをウィリー・ネルソンの楽曲「オン・ザ・ロード・アゲイン」に例えた。

  メイヨー氏は顧客向けリポートで、「コロナ禍以前の大手銀行の業績は良好だった」と指摘。向こう数カ月間に危機が和らぎ始めれば、元の軌道に戻るはずだと論じた。

  ブルームバーグがまとめたアナリスト予想によると、米銀大手5行の10-12月(第4四半期)のトレーディング収入は計200億ドルが見込まれている。

  ウェルズ・ファーゴを含む資産規模で米銀上位6行についてアナリストは、10-12月期の純利益は12%減の計約240億ドルと予測。それを踏まえれば、20年通期の利益は計約730億ドルとなる見通し。前年は過去最高の1200億ドルだった。

By the Numbers

Expectations for fourth-quarter results, compared with a year earlier

Source: Data compiled by Bloomberg

  米銀大手25行の預金は昨年24%増えたものの、企業向け融資は1%増にとどまり、家計向け融資は4%減少した。現金保有が2倍に膨らんだほか、米国債や連邦政府によって事実上保証されたその他の証券を増やしたことで、銀行が保有する超安全資産はバランスシート全体の38%を占めるに至った。一方、ローン資産の比率は全体の半分弱に縮小した。

  ゴールドバーグ氏は顧客向けリポートで、銀行が融資を目立って増やすことは恐らく年後半までないとの見方を示した。

  S&P500銀行株指数は昨年17%下落。19年は約20年ぶりの大幅な上げを記録していた。アナリストは主にコロナ禍が近く終息するとの楽観的観測を基に、今年の株価上昇を見込んでいる。

Bank stocks rebounded after Pfizer reported success with its vaccine

原題:
Top U.S. Banks Seen Riding Trading Boom as 2021 View Brightens(抜粋)

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