ゴールドマン、リスクオフのヘッジにはドルとハイイールド社債活用を
Cormac Mullen現在のリスク資産への陶酔は一斉売りの予兆だと危惧する投資家は、ポートフォリオのヘッジのためにドルと米クレジット市場に注目するべきだと、ゴールドマン・サックス・グループが助言した。
クリスチャン・ミュラーグリスマン氏らストラテジストは12日のリポートで、米国株のインプライドボラティリティーは引き続きドルおよび社債市場に比べて高いと指摘。株式オプションを利用した株下落への備えは高くつく一方で、通貨と社債市場ではそうではなく、オプション価格がより魅力的だと分析した。
「株式のボラティリティーは依然としてやや高額なため、外為とクレジットでの選択的な『リスクオフ』ヘッジを選好している」とした上で、リスクオフのシナリオでは「ドルを除いてほとんどの資産が打撃を受ける可能性が高い」との見方を示した。
MSCIオールカントリー・ワールド指数は先週、最高値を更新したが、多くの資産クラスのバリュエーションは割高になっており、新型コロナウイルス流行の中で投機が行き過ぎているとの懸念が去らない。

ゴールドマンのストラテジストらは、米国のハイイールド社債の短期オプションが株式オプションに比べて極端に低い価格で取引されていることに注目し、iシェアーズiBoxxハイイールド社債ETFのプットスプレッドなどクレジットでの下落ヘッジが有利だと説明した。
原題:
Goldman Strategists Flag Dollar, Junk Bonds for Risk-Off Hedges(抜粋)