コンテンツにスキップする

トランプ大統領の中国投資禁止令、ウォール街で取引に慎重姿勢広がる

  • 禁止令に明確さ欠き混乱、世界的に順守必要との判断する証券会社も
  • 投資禁止対象企業の社債の流動性低下-ファンドマネジャー

中国軍関連企業への米国の投資を禁止するためトランプ米大統領が2カ月前に発表した大統領令が11日発効したが、金融業界は新ルールの下で何ができて何ができないのか理解になお苦しんでいる。

  明確さを欠く大統領令を受け、ウォール街の一部企業は慎重過ぎるほど慎重な対応を取っており、当初の想定より影響は広範囲に市場に及ぶ恐れがある。アジアの債券ファンドマネジャー2人は多くのブローカーが取引から手を引いているため、対象企業の社債売却が一段と難しくなっていると匿名を条件に明らかにした。

  米大手証券会社が直面する疑問の中には、トランプ大統領の禁止令が全顧客を対象に投資仲介の停止を迫るものなのか、米国の顧客だけを対象とするのかという問題がある。

  世界的に禁止令を順守すべきだと判断した企業もある一方で、米国以外の顧客には取引を継続できると考える会社もあると、事情に詳しい複数の関係者は話した。ブローカーの間では、売り注文の取り扱い継続の可否についても異なる判断があるという。

  複数のブローカーは、状況が流動的でルールの解釈は変更され得るとしている。

  米国以外の投資家向けには投資禁止企業の証券取引を継続する方針のブローカーでも、誰が禁止令の適用外かの特定が難しいケースもある。例えば、米国の投資家に代わり資金を管理するアジアに拠点を置く投資信託の取引を執行できるかどうかという問題だ。

  その結果、トランプ大統領の禁止令は多くの米国以外の投資家を制限することになり、影響を受ける株式、債券、デリバティブ(金融派生商品)に売り圧力を高め、流動性を低下させる可能性が高い。チャイナモバイル(中国移動)とチャイナテレコム(中国通信)、チャイナユニコム(中国聯通)の株価は既に、規制当局や指数算出会社、ニューヨーク証券取引所からの相反するガイダンスなどを受けてここ1週間に乱高下した。

China telecom giants' shares slumped since Trump's order
関連記事
米銀、香港で仕組み商品500銘柄上場廃止へ-大統領令に対応
MSCIとS&P、中国通信3社を指数から除外-香港で株価下落 (1)
トランプ大統領が一部中国企業への投資禁止へ-軍との関係理由に (2)

原題:Trump’s China Investing Ban Spurs Broad Wall Street Pullback (1) (抜粋)

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE