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「トランプ帝国」に迫る危機、実業界への復帰前にブランド失墜

更新日時
  • 議会への乱入を扇動したトランプ氏に背を向ける業界が増えている
  • トランプ氏は「自身のブランドを永久に傷つけている」-専門家

トランプ米大統領は2008年に出版された書籍「Trump University Branding 101」の前書きで、以下のように記していた。「真実は、あなたの言動全てが重要だということだ」

  先週に連邦議会議事堂への暴徒乱入を扇動したことで、トランプ大統領のキャリアと富の中心にある「ブランド」は危機に陥っている。一部の政治献金者や同氏の声を増幅させてきたテクノロジー企業、トランプ一族の経営するゴルフ場にビジネスをもたらす米ゴルフ業界は、ここにきて同氏に背を向けつつある。カナダの電子商取引会社ショッピファイはトランプ氏と関連のあるショッピングサイトを閉鎖した

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ニュージャージー州ベッドミンスターのトランプ・ナショナル・ゴルフクラブ

写真家:Seth Wenig / AP

  こうした動きが任期切れ間近のトランプ政権を大きく変えることはないが、トランプ氏の実業界復帰にダメージを与える力は持っている。

  ブランド戦略の専門家サリー・ホッグズヘッド氏は「彼は宮殿の門を出て行きながら王国に火を放っているが、そうすることで自身のブランドを永久に傷つけている」と指摘。「トランプ氏のブランドと関わるのが恥だという人々の割合が以前に比べて増えている」と述べた。

  トランプ・オーガニゼーションにコメントを求めたが、返答は得られていない。

銀行もトランプ離れ

  トランプ氏や同氏の家族を長年にわたって顧客としてきた銀行の一部にも、トランプ離れの動きが見られる。

  ドイツ銀行は、トランプ氏や同氏の会社とのさらなる取引を控えることを決定したという。事情に詳しい関係者が、非公開情報であることを理由に匿名を条件に語った。トランプ氏はドイツ銀に3億ドル(約313億円)を超える債務がある。

トランプ氏のパーソナルバンカー、ブラブリック氏が退職-ドイツ銀行

  かつてトランプ氏の長女イバンカ・トランプ氏が取締役を務めていたシグネチャー・バンクは、トランプ氏の大統領辞任を求める中で同氏との関係を断ち切りつつあると述べた。同行広報担当者によると、トランプ氏が約530万ドルを保有していた2つの個人口座の閉鎖を進めているという。同行の動きについては米紙ニューヨーク・タイムズが先に報じていた。

ブランドは「有毒」

  ヒューレット・パッカード(HP)の元最高経営責任者(CEO)カーリー・フィオリーナ氏は、トランプ氏のビジネスの未来は暗いとみている。

  16年の米大統領選で共和党候補の座をトランプ氏と争ったフィオリーナ氏は11日、ブルームバーグテレビジョンで「トランプ氏のブランドは有毒だ」と指摘。「たとえ共和党内や米国内の一部から引き続き支持があったとしても、彼のビジネスは実際に影響を受けるだろう」と述べた。

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原題:Trump Sparks a Crisis for His Empire Before Returning to It (2)(抜粋)

(6-8段落に銀行の動きに関する情報を追加して更新します)
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