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コロナが変えた航空業界、復活なお手探り-超格安チケットも登場か

  • 最善のシナリオをたどるとしても向こう1年は移行期間となりそう
  • 価格競争や路線縮小、高い衛生基準の維持などが見込まれる

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航空業界にとって、2020年は悪夢の1年だった。10年続いた黒字基調が突然止まり、航空機メーカーや空港、リース会社などに大きな穴を開けた。

  最善のシナリオをたどるとしても今後の道のりは平たんではなく、2021年は移行期間の年となりそうだ。航空需要の回復は新型コロナウイルスワクチンの普及や航空会社の資金繰り、政府の政策、新型コロナ感染状況などに左右される。

  航空業界を巡り、今後12カ月のうちに起こりそうな展開を探ってみた。

価格競争

Festive Season Travel At London Airports

ロンドンのヒースロー空港で椅子に座る客室乗務員

写真家:クリス・ラトクリフ/ブルームバーグ

  社会全体に十分なワクチンが行き渡り、感染が抑制されるまで航空需要の大幅な回復は見込まれないだろう。ワクチンが普及しても、旅客を取り戻すには努力が必要かもしれない。アイルランドの格安航空ライアンエアーのマイケル・オリアリー最高経営責任者(CEO)は、欧州では最低9.99ユーロ(約1270円)の運賃も現れるだろうとみている。同社は7日、3月末までの便数削減を発表し、業界の見通しがなお不透明であることを浮き彫りにした。

  このほかの旅客呼び込み策としては、ホテル宿泊の無料化、1回分の運賃で2回分のチケットが購入できる特典、旅行保険の無償提供などがある。中国東方航空などが打ち出した定額で無制限利用が可能な「トラベル・パス」は人気で、中国では来月の旧正月の休暇向けにインターネット旅行会社が激安ツアーを提供している。

資金確保

  2020年の航空会社の資金調達額は過去最高に上ったが、今年はさらに増える見通しだ。航空会社がバランスシートの健全化に努める中で、株式売却や債務の株式化がいっそう重要になる。

  ムーディーズによると、各国・地域政府は昨年、航空会社に計2200億ドル(約22兆8000億円)の支援を提供したが、今年も関与を継続しそうだ。エールフランスKLMの筆頭株主であるフランス政府とオランダ政府は、これまでに融資した104億ユーロの一部をハイブリッド社債に転換する一方で、多額の追加注入を協議している。裁判所の監督下で再建を進める格安航空のノルウェー・エアシャトルは新たな投資呼び込みが頼りで、タイ国際航空やマレーシアのエアアジアXも経営再建を探る。

路線縮小

Missed Connections

  航空需要がピークにあった19年には、主要航空会社は競うように中小規模の都市に就航した。それが今では、損失を抑えるため不採算の新路線を停止しつつある。使用する機体の小型化や便数削減などにより、観光に依存する一部の地方は経済的に打撃を受けている。路線縮小措置の一部は無期限で継続される可能性があると、航空予約の専門会社OAGのチーフアナリスト、ジョン・グラント氏は述べた。

  開発段階にあった比較的長距離の路線は特に影響を受けやすい。ブリティッシュ・エアウェイズは3月下旬から北米、中東、南アフリカ、アジアの13の長距離路線を廃止する。キャセイパシフィック航空は損失の拡大に伴い、世界の7路線を打ち切る。

高い衛生基準

Pre-flight Virus Tests at Deutsche Lufthansa AG as German Deaths Climb

ミュンヘン空港の新型コロナ検査センター

写真家:Michaela Handrek-Rehle / Bloomberg

  米同時多発テロ事件後にセキュリティー検査の長い行列や液体の持ち込み制限が定着したように、新型コロナ後もマスク着用や社会的距離の維持、乗客の記録アプリの使用などは続く公算が大きい。航空会社向けに助言を提供するJLSコンサルティングのジョン・ストリックランド氏は「5年後や10年後に振り返ってみると、多くの変化のきっかけになっているだろう」と指摘。乗客は現在の高い衛生基準を維持するよう求める可能性が高く、航空会社の利益に影響を及ぼしそうだ。出発前のコロナ検査は空港の風景の一部になりつつある。

原題:
Airlines Try Ultra-Cheap Fares to Get the World Flying Again (1)(抜粋)

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