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富裕税導入の動き、世界に広がる-カリフォルニアやアルゼンチン

更新日時
  • 世界長者番付で10位内の人物が少なくとも6人いる米2州でも動き
  • 世界各地で資産と所得の格差拡大に対する認識高まっているとの見方

2020年は新型コロナウイルスの感染拡大で経済は大打撃を受けたが、世界で最も裕福な人々の資産は急増した。資産への課税強化を求める声が再び高まっている。

  中南米をはじめ各国・地域で左派寄りの政党や議員、活動家、学者らが富裕層への課税について新たな提案を打ち出している。所得など収入源に対する増税ではなく、資産に直接課税することを目指す内容だ。

  アルゼンチンは先月、1回限りの富裕税を承認し、ボリビア議会は年末に左派の大統領の選挙公約に沿って、膨大な資産に対する課税案を成立させた。チリやペルーなど中南米諸国の議員も最近、同様の措置を強く求めている。

  米国では、民主党が主導権を握るカリフォルニアとワシントンの2州でこうした動きが始まりつつある。両州には世界長者番付で10位内に入る人物が少なくとも6人いる。

  富裕税案の策定を支援してきたインディアナ大学のデービッド・ガメッジ教授(法学)は「世界各地で資産と所得の格差拡大に対する認識が高まると同時に、税制がこうした問題に対処していないとの見方も強まっている」と指摘した。

The Rich Get Richer

Fortunes of world's 500 richest surged in 2020

Source: Bloomberg Billionaires Index

Note: Total as of Dec. 31 each year

  富裕税はこれまで波乱に富んだ経緯をたどってきた。ドイツやフランスをはじめとして、富裕税は過去に採用された大半のケースで撤廃された。導入のコストや資産評価の複雑さに加え、裕福な住民が引っ越したり、節税を試みたりする動機になると批判された。

  一方、推進派は欧州での過去の試みでは仕組みに欠陥があったとし、修正が可能だと主張する。例えば超富裕層に対象を絞り、金融の透明性および技術の向上を頼りに資産評価すれば課税はより容易になり得る。アルゼンチンのように1回限りの実施でも、これを回避するのは難しい。

  富裕税の構想が再浮上している背景には税収確保の必要性がある。新型コロナのパンデミック(世界的大流行)を受けて世界各国・地域の政府は徴税を減らす中で多額の支出を迫られ、財政は悪化した。

原題:Wealth Taxes Are Going Global, From California to Germany(抜粋)

(6段落目以降を追加して更新します)
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