債券下落、米金利上昇や30年入札控えて売り圧力ー緊急事態宣言は支え
船曳三郎
更新日時
債券相場は下落。米国の長期金利が昨年3月以来の高水準となる1%を超えて上昇したことに加えて、30年国債入札を翌日に控えて、売り圧力が掛かった。一方、新型コロナウイルス感染拡大や緊急事態宣言の発令見通しは相場の下支え要因になった。
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市場関係者の見方
BofA証券の大崎秀一チーフ金利ストラテジスト
- 米国では財政拡大期待を背景に長期金利が緩やかに上昇していくとみられ、円金利にも上昇圧力が掛かった
- 10年債は前日の入札が弱めだったこともあり売りが出ていた上、超長期債も30年入札を控えてスティープ(傾斜)化圧力が掛かりやすい
- ただ、超長期は押し目買いも入っている感じで、新発債となるあすの30年入札も0.65%を超える利回りが確保できれば一定の需要が集まるだろう
- コロナ感染拡大が続く中、緊急事態宣言も発出される見通しで、金利上昇の抑制要因になった
背景
- 6日の米10年物国債利回りは一時1.05%と昨年3月以来の高水準を付け、8bp高い1.04%程度で終了。この日の時間外取引も1.04%台で推移
- 米民主党が6年ぶりに上院主導権を奪還-ジョージア州決選投票で勝利
- 緊急事態宣言、小池都知事「テレワークの徹底を」東京都で2447人の新型コロナ感染確認、重症者121人も過去最多
新発国債利回り(午後3時時点)
2年債 | 5年債 | 10年債 | 20年債 | 30年債 | 40年債 | |
-0.120% | -0.105% | 0.035% | 0.405% | 0.655% | 0.695% | |
前日比 | +0.5bp | +0.5bp | +1.0bp | +1.0bp | +1.0bp | 横ばい |
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