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習政権の中国、何もかもが国家安保の問題に-民主主義恐れる共産党

  • 「COVID19のインパクトは世界大戦に劣らない」-袁鵬氏論文
  • バイデン米政権発足後も最悪の覇権争いに備える共産党

習近平政権下での中国では何もかもが国家安全保障の問題になりつつある。

  中国共産党の習総書記(国家主席)は先月中旬に開いた党政治局の会議で、「党と国の仕事のあらゆる側面」に及ぶ「全体的な国家安全保障の枠組み」構築を求めた。一党政治体制の「防護」や「国家安全保障上のリスクを未然に防ぎ取り除く」など重点10項目を挙げた。

Views of Beijing as the CPPCC Opens

人民解放軍の兵士(北京で、昨年5月)

写真家:Qilai Shen / Bloomberg

  この会議には国家安全省のシンクタンク、中国現代国際関係研究院の袁鵬院長も参加。袁院長は昨年6月の論文で、新型コロナウイルス感染症(COVID19)のパンデミック(世界的大流行)を経た新たな世界秩序の概要を示し、米国と欧州連合(EU)の退潮と世界的な経済恐慌が迫っていると論じていた。

  袁院長の論文は中国が進めるテクノロジー主導の大衆監視モデルの恩恵が欧米の民主主義に勝るとも主張。「COVID19のインパクトは世界大戦に劣らない」と指摘し、外からの攻撃に備えるため中国の発展計画で国家安全保障を最優先とする必要があると訴えた。特に「冷戦時代の軍拡競争のように、ハイテクを巡る闘争と競争が、到来しつつある時代において国際政治の中心問題になるだろう」との見解を示した。 

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  袁院長の会議参加は、中国がバイデン米政権発足後も米国との戦略的覇権争いの最悪に備えていることを示している。退陣が迫るトランプ政権は中国最大の半導体メーカー、中芯国際集成電路製造(SMIC)を含む中国企業数十社を重要テクノロジーの禁輸対象リストに加えるなど、対中強硬策を取り続けている。

  コンサルティング会社のトリビアム・チャイナは先月の政治局会議についてのリポートで、「共産党の統治を不安定化させようとする外国の脅威に対して党は懸念を強めている」と分析。「この恐れは今後数年間、国家安全保障政策のみならず、全ての政策の立案において随所で顕著になるだろう」と指摘した。

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中国共産党の第19期中央委員会第5回総会(5中総会、昨年10月)

原題:Xi Sees Threats to China’s Security Everywhere Heading Into 2021(抜粋)

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