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北朝鮮が模索する経済立て直し、新型コロナで打撃拡大する中

  • 金委員長は1月の党大会で新5カ年計画を提示するとみられる
  • 北朝鮮経済は正恩氏が権力を継承した9年前より規模が縮小

北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長は来年1月に開く党大会で新たな5カ年計画を提示し、経済立て直しへの新たな措置を模索するとみられる。同国経済は新型コロナウイルスによる打撃もあり、金氏が権力を継承した9年前より規模が縮小している。

  フィッチ・ソリューションズの予測によると、2020年の北朝鮮の国内総生産(GDP)は8.5%のマイナス成長となる見込み。これは1990年までさかのぼる韓国銀行(中央銀行)のデータと比較すると最大の落ち込みで、国民の生活水準向上を掲げて金氏が権力を掌握した時よりも経済が9%近く縮小したことを意味する。

  こうした数字は、金氏が危機を乗り切って確固たる権力基盤を維持するために、新5カ年計画を策定する必要性が一段と高まっていることを示す。

Covid Crash

North Korea's GDP probably shrank at fastest pace in decades this year

Source: Statistics Korea, Fitch Solutions

  金氏は毎年恒例の「新年の辞」で来たるべき変化を示唆するかもしれない。新年の辞は、バイデン次期米政権に対する姿勢や自国経済立て直しに金氏が取り得る措置の手掛かりを探るうえで注目される。

  世界銀行の元エコノミスト、ブラッドリー・バブソン氏は「金氏は経済状況と経済運営をどう改善させるか、これまでで最大の試練に直面している」と指摘。「バイデン政権がこの状況にどう関わろうとするかを北朝鮮が読み取ろうとするのは時期尚早だ。ただ、1月の党大会は、少なくとも今後2-3年の舞台を整える重要な場となるだろう」と述べた。

  金氏は今夏に金才竜(キム・ジェリョン)首相を解任した際、経済戦略が目標未達成だったとの異例の見解をすでに示している。

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  金氏が経済立て直しで検討する可能性がある措置には段階的な国境再開放、一部の小規模な市場自由化改革への回帰、さらなるリゾート開発などが考えられる。ただ、その多くは新型コロナ感染状況に左右される。

  北朝鮮にとって最大の貿易相手国である中国との国境は閉ざされたままだ。ソウルに拠点を置く韓国貿易協会(KITA)によると、今年の中朝貿易は80%減少する見通しという。

Pandemic worsens sanctions-hit trade with China

  金氏が新たな援助や制裁緩和をどのように模索するのかも分からない。ソウル大学アジアセンターの北朝鮮研究者、ホン・スンジク氏は「北朝鮮は核武装を完全に放棄するつもりはないが、長期的な解決策を模索するために凍結を申し出るかもしれない」と指摘。「注目を集めるような挑発的行為を控える限り、外部からの経済援助を受けるチャンスが広がる可能性がある」と語った。

Shrinking Economy

Pandemic exacerbates sanctions blow to living standards

Source: Bank of Korea, Fitch Solutions

* 2020 figure based on Fitch's growth estimate. Unit is South Korean won.

原題:
North Korea Eyes New Economic Plan as Covid Adds to Sanction Hit(抜粋)

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