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バイデン氏、進まぬコロナワクチン接種でトランプ政権を批判

更新日時
  • 就任直後に国防生産法を発動へ、ワクチンに必要な原料生産で
  • 「米国がこれまでに直面したオペレーション上最大のチャレンジ」

バイデン次期米大統領は29日、トランプ政権の新型コロナウイルスワクチン配布が遅々として進んでいないと批判した。必要とされるペースよりも「はるかな遅れ」が生じているとして、1日当たり100万回分まで加速させると表明した。

  バイデン氏はデラウェア州ウィルミントンで演説し、「私が以前から恐れ、警告してきたように、ワクチン配布と接種の取り組みは本来あるべきペースで進んでいない」と発言。「このペースで行けば、国民全員の接種には数カ月ではなく、数年を要するだろう」と指摘した。

  バイデン氏は新型コロナ関連のアドバイザーとの会合後に計画を詳述したもので、ワクチン接種プロジェクトを「わが国がこれまでに直面したオペレーション上最大のチャレンジ」と呼んだ。

President-Elect Biden Delivers Remarks On Nation's COVID-19 Crisis

バイデン次期大統領(12月29日)

  バイデン氏は大統領就任後すぐに国防生産法(DPA)を発動し、民間企業にワクチンに必要な原料を生産させる方針を表明した。就任後100日で計1億回分のワクチンを供給するとの同氏の約束は、現行ペースの5倍に相当する。

  米疾病対策センター(CDC)の集計によると、今月14日からこれまでに米国内で行われたワクチン接種は200万回強と、トランプ政権が年末までに行うとしていた2000万回をはるかに下回っている。

  バイデン氏は「私は何としてでも正しい方向に向かわせるつもりだ」と強調。ハリス次期副大統領に言及し、「私とハリス氏の政権は国民が確実にワクチン接種を受けられるようにするために努力を惜しまない」と語った。

ハリス氏も公開接種

Vice President-Elect Harris Receives Covid-19 Vaccination

ワクチン接種を受けるハリス次期副大統領

撮影:サミュエル・コルム/ゲッティイメージズ

  バイデン氏はこの日の発表資料で、ワクチン接種と検査、サプライチェーンの各調整担当者3人を含む新型コロナ対策チームの新メンバー9人を指名したことも明らかにした。

  バイデン氏は演説で、自身の積極的なワクチン配布・学校再開計画の財源確保で議会の助けが必要になると明言。最前線に立つ医療従事者向け保護具の購入費用のほか、幼稚園からミドルスクール8年生までの対面授業再開のために多額の財源が必要だと訴えた。

  同氏は「ワクチン接種や検査、保護具のいずれもが議会から承認された分を上回る資金が必要になる」とし、「このため私は来年早々に新型コロナに対応する包括案を提案し、議会に迅速な行動を求めるつもりだ」と説明した。

  バイデン氏は国民にマスク着用を促すとともに、今後数週間で国内の新型コロナによる死者が急増し、来年1月20日の大統領就任式までに累計で40万人に達する見通しだと警告。「誰もが聞きたくない話だと思うがこれは事実だ。われわれはどのようなことが起ころうと打ち勝つと決意を固める必要がある」と語った。

  米国立アレルギー感染症研究所(NIAID)のアンソニー・ファウチ所長もCNNとのインタビューで米国内の新型コロナワクチン接種率について、当初の予定よりも遅れていると述べていた。また、ホリデーシーズンで多くの人の移動があったため国内の感染状況が来月さらに悪化する可能性があると懸念していると語った。

ワクチン接種率、米国は後れを取っている-ファウチ氏が警告

  バイデン氏はこのほか、特にマイノリティーのコミュニティーでワクチンへの信頼度を高めるため、大々的に啓発キャンペーンを行う必要があるとの考えを示した。

  ハリス氏はこうした取り組みの一環で29日、首都ワシントンの低所得層の主にアフリカ系米国人が住む地域でワクチンの公開接種を受けた。同氏は記者団に対し、「私は科学者を信頼している。順番が回ってきた時にワクチン接種を受けるよう全ての人に勧める」と話した。

バイデン次期米大統領夫妻がコロナワクチン接種、国民の信頼向上狙い

原題:Biden Faults Trump for Slow Vaccine Rollout, Pledges Faster Pace(抜粋)

(バイデン氏の発言の詳細などを追加して更新します)
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