債券先物は小幅安、年明けの需給警戒感が重し-円高傾向で下値限定
三浦和美
更新日時
大納会の債券市場では先物相場が小幅安。年明けに10年債と30年債の入札を控えているほか、日本銀行が月間買い入れ予定で残存1年超3年以下の減額が示されたことから、需給警戒感から売り圧力が掛かった。一方、東京外国為替市場でドル・円相場が円高傾向となる中、下値は限定的となった。
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市場関係者の見方
SBI証券の道家映二チーフ債券ストラテジスト
- 参加者が少ない中で、来週以降の入札に対する警戒感から売りが優勢
- 1月は40年債の入札も予定されており、やや長いところの上値が重い
- 日銀が1月の長国買い入れ予定で残存1-3年の減額方向を示したこともそれなりにインパクトがあり、金利低下圧力は弱まっていくとみられる
パインブリッジ・インベストメンツ債券運用部の松川忠部長
- 来週には入札が控えている上、海外勢の売りがあるのかもしれない
- 一方、米追加経済対策の個人給付金増額には強硬な反対もあり、米長期金利の上昇も現状は限定
- ドル・円相場が水準を切り下げており、年末年始の薄いマーケットで仕掛け的な動きが出る可能性が懸念され、債券の売り持ち高解消につながりやすい面もある
背景
- 財務省は1月6日に10年債入札、8日に30年債入札を実施
- 5日には残存1-3年、3ー5年、5-10年対象の日銀買いオペが実施される予定
- ドル・円相場は一時1ドル=103円26銭と、21日以来の水準まで円高が進行
新発国債利回り(午後3時時点)
2年債 | 5年債 | 10年債 | 20年債 | 30年債 | 40年債 | |
-0.125% | -0.110% | 0.020% | 0.395% | 0.640% | 不成立 | |
前日比 | 横ばい | +0.5bp | 横ばい | -0.5bp | -0.5bp | ー |
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