ドル・円は小幅高、米経済対策法案署名も様子見ムード-103円台半ば
酒井大輔
更新日時
東京外国為替市場のドル・円相場は小幅高。トランプ米大統領が追加経済対策法案と2021会計年度の歳出法案に署名したことを受けて、リスクセンチメントが改善した。ただ、オーストラリアや英国など一部の国ではクリスマス休暇が続いており、相場全体は動意に欠ける展開だった。
ハイライト |
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市場関係者の見方
NBCフィナンシャルマーケッツ・アジアのディレクター、デービッド・ルー氏(香港在勤)
- 米経済対策法案の署名を受けたリスクセンチメントの改善やポジション調整で、円<ドル<その他通貨という形
- トランプ米大統領の署名に対して初期反応はリスクポジティブかもしれないが、成立は不可避という中で注目度は弱まってきていた感は否めない
- 国内勢も様子見ムードが強く、多くのプレーヤーは30日に年末年始のオーダーを決めるところが多いようだ
- ドル・円は引き続き103円から104円のレンジで、そのまま年内の取引を終えそうな雰囲気
上田ハーロー外貨証拠金事業執行担当役員の山内俊哉氏
- まだクリスマス休暇のムードから戻っていない中で、米経済対策法案が署名され、リスクオンの円売り・ドル売りになっている
- 署名を受けて海外の株価の反応がどうなるかがポイントだが、ドル・円はドル売り・円売りの中で103円台の動きが中心に
- ドル・円は年末年始に向けて104円台に近づくと売りで構える投資家が多い。一方、マーケットはショートに傾いており、103円割れは堅そう

背景
- トランプ米大統領は、新型コロナウイルス禍に対応する9000億ドル(約93兆円)規模の追加経済対策法案と21会計年度(20年10月-21年9月)歳出法案に署名
- 日経平均株価は前週末比197円高で取引を終えた。米主要株価指数先物は上昇
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