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オリックスがスペインの再エネ会社買収を正式発表、1000億円規模

  • 環境分野に強気の投資継続、数千億円規模の海外買収も-高橋執行役
  • エラワンは欧州中心に14カ国で風力と太陽光発電所を建設・運営

オリックスは28日、スペインの環境エネルギー会社エラワン・エナジーを買収すると正式に発表した。発行済み株式の80%を取得予定で、買収価格はその後の増資と合わせて約1000億円。オリックスは成長分野である環境事業への傾斜を強めており、今回の買収で世界展開を加速させる。

  エラワンは2007年創業の非上場企業。オリックスは、同社支配株主で自動車プレス部品メーカー大手、ゲスタンプ・オートモーションなどを傘下に持つ持ち株会社エーセックと、創業者兼最高経営責任者(CEO)のディオニシオ・フェルナンデス氏らから株式を譲り受ける。残りの20%は両者が継続保有し、フェルナンデス氏はCEOにとどまる。21年4-6月期(第1四半期)の取引完了を目指す。

 

Views Of Orix Headquarters As The Company Said To Weigh Bid For StanChart’s Hong Kong Credit Unit

オリックス本社が入るビル

Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg

  エラワンは、欧州を中心に北米、南米など14カ国で風力と太陽光発電所の建設・運営を手掛けている。これまで設備容量2.9ギガワット(GW)分の開発を行ってきた一方、手持ち案件のパイプラインは同10GW超と急成長を見込む。オリックスの再生可能エネルギー事業にとって、グローバルに展開する企業の子会社化は初めてで、同社を海外戦略の要としたい意向だ。

  オリックスで同事業を統括する高橋英丈執行役はブルームバーグの取材に「われわれにとって念願の買収。オリックスとして、今後もこの分野に非常に強気でやっていく」と意欲を見せる。これまで日本を含むアジアを中心に展開していたが、今回の買収で海外の事業基盤が一気に広がるという。

  ブルームバーグ・ニュー・エナジー・ファイナンス(BNEF)が公表している20年エネルギー見通しによると、風力や太陽光などの再生可能エネルギーは50年に世界の発電の69%を占めるようになる。各国政府や投資家がESG(環境・社会・企業統治)への関心を強める中で関連産業は急成長している。

  オリックスの20年4-9月期(上期)連結決算によると、セグメント利益合計額に占める環境エネルギー事業の割合は、前年同期(3.5%)の3倍近い9.4%に増加。新型コロナウイルス感染拡大の影響でホテル・旅館運営や航空機リースが打撃を受ける中、安定収益が見込める分野として存在感を増している。9月には、インドの環境エネルギー大手への約2割の出資を発表した。

  高橋氏は、9月末時点で4782億円の環境エネルギー事業のセグメント資産を、個人的な思いとして「3年から5年以内に1兆円に倍増させたい」と説明。うち少なくとも5000億円程度は海外資産と想定し、成長のために数千億円規模の海外買収も十分考えられるとし、関心のある地域は「例えば北米など」と述べた。

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