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世界最大のETFが瞬間的に急騰-原因は低い流動性か人為的ミスか

  • 「SPDR・S&P500ETFトラスト」の価格が21日に突然急騰
  • SPY価格急騰の背景にある取引はISO注文
A Christmas tree in front of the New York Stock Exchange (NYSE) in New York, U.S., on Wednesday, Dec. 9, 2020.
A Christmas tree in front of the New York Stock Exchange (NYSE) in New York, U.S., on Wednesday, Dec. 9, 2020. Photographer: Michael Nagle/Bloomberg
A Christmas tree in front of the New York Stock Exchange (NYSE) in New York, U.S., on Wednesday, Dec. 9, 2020.
Photographer: Michael Nagle/Bloomberg

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ニューヨーク時間21日午後1時25分(日本時間22日午前3時25分)、世界最大の上場投資信託(ETF)「SPDR・S&P500ETFトラスト」(SPY)に異変が起きた。

  SPYは364.97ドルで取引を開始した後、ほぼ4時間にわたり上下方向に0.9%未満の値動きにとどまっていたが、価格は突然急騰した。

  SPYは上場来高値の378.46ドルまで急伸。 15万件余りの取引が370ドル以上で執行され、その合計は約5800万ドル(約60億円)に上った。ただ、その後は同じように突然、約367.50ドルに下落した。

  全ては1秒もかからなかった。

SPY's price jumped for an instant during Monday trading

SPY価格の推移(表示時間はロンドン時間)

  1日や1週間の終わりにポートフォリオをチェックするだけの投資家や、または昼食のため外出中のトレーダーにとっては、これは何も起きなかったのも同然かもしれない。しかし、ウォール街の心配性の人には、超高速の現代市場に潜む危険の1つを思い起こさせた。

  SPY急騰の背景にある取引は、ISO注文(インターマーケット・スイープ・オーダー)だ。通常なら株式の注文は規制によりどの市場でも可能な限り最良価格で処理される必要がある。しかし、ISO注文は事実上例外で、その結果、他の取引所での価格がより良くても、一つの取引所が全部の注文を処理することになる可能性がある。

   インタラクティブ・ブローカーズのチーフストラテジスト、スティーブ・ソスニック氏は、ISO注文がSPY急騰のほぼ唯一の要因だとの見方を示し、「低めの流動性が大きな動きにつながった可能性がある」と分析した。

  21日のSPYの売買高は約9600万口と、18日までの1年間の1日当たり平均売買高(約1億200万口)を下回っている。ただ、極端に低いわけではないため、ソスニック氏らは急騰の原因が構造的な不具合ではなく、人為的ミスである可能性が高いと結論付けた。

  調査・データ提供会社ETFフローズの最高投資責任者(CIO)兼調査ディレクター、デーブ・ナディグ氏は、ISO注文の際に大手金融機関の誰かがミスをしたと考えている。「私には意図的な取引ではなく、タイプミスのように思われる」と指摘した。

relates to 世界最大のETFが瞬間的に急騰-原因は低い流動性か人為的ミスか

21日のSPYのQR <GO>画面。 Pは優先市場、ISはISO注文を示す

原題:
Flash Surge in World’s Biggest ETF Linked to ‘Outlandish’ Trades(抜粋)

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