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日銀総裁、効果的・持続的な緩和へ「さらなる工夫」も-政策点検

更新日時
  • コスト・副作用の抑制が重点ではない、フォワードルッキングに点検
  • ポストコロナで環境問題への取り組みが競争力向上に

日本銀行の黒田東彦総裁は24日、来年3月の金融政策決定会合をめどに結果を公表する政策点検に関し、「より効果的で持続的な金融緩和を続けていく上で、さらなる工夫があるのであれば実施したい」と語った。日本経済団体連合会が都内で開いた審議員会で講演した。

  総裁は、2016年9月に導入した長短金利操作付き量的・質的緩和の枠組みは適切に機能しているとし、枠組みを見直す必要はないと改めて表明。その上で、政策点検では現行緩和策の運営や手段である資産買い入れなどの施策が「所期の効果を発揮しているか点検する」と述べた。キーワードは「効果的と持続的だ」とし、必要な時に効果的な対応ができる機動性を備えておく必要性を強調した。

  低金利継続による金融機関収益への影響や、長期国債・上場投資信託(ETF)などの買い入れによる市場機能への影響といったコストや副作用は「できるだけ抑える必要がある」と指摘。ただ、政策点検は「コスト・ 副作用を抑えることが重点ではない」とし、副作用を抑えながらより効果的に金融緩和を推進し、経済と物価の安定を実現するため「フォワードルッキングな方向で点検していきたい」と語った。

Bank of Japan Governor Haruhiko Kuroda Speaks at Business Lobby Keindaren

講演前にマスクを取る黒田総裁(24日・都内)

Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg

  政策点検は、コロナの影響もあって物価目標の実現に一段と時間を要するとの判断が根底にある。総裁は現時点で日本経済が「デフレに戻ることはない」とする一方、経済の改善ペースが緩やかなことや先行きの不確実性の大きさを踏まえれば「物価動向にも引き続き、注意が必要だ」との認識を示した。

  総裁はポストコロナも見据えた日本経済の成長力強化に向けた重点の一つとして、環境問題への取り組みが「将来の新しい社会における競争力向上にもつながる」と語った。

  日銀は18日の決定会合で、2%の物価目標を実現する観点から、現在の金融緩和の枠組みの下で各種の施策を点検することを決定。企業の資金繰りを支援する新型コロナ対応プログラムの期限を、来年9月末まで6カ月間延長することも決めた。

(発言の詳細を追加して更新しました)
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