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ワクチン配布で為替相場の基調変化も、新興国2通貨は回復の公算大

  • 人口比でワクチン確保量多いチリとメキシコが上位に並ぶ
  • 経済再開始まった中南米、ワクチン効果はアジアより意義大-バロ氏

新型コロナウイルス感染症(COVID19)のワクチンは、中南米の2通貨を回復に向かわせそうだ。

  ブルームバーグが12の新興国通貨を対象に、ワクチン確保率やロックダウン(都市封鎖)状況、通貨の相対評価などを基準にまとめた調査結果によると、メキシコ・ペソとチリ・ペソはワクチン配布を背景に相場回復が見込まれる通貨ランキングの上位に並んだ。

  中南米通貨は全般に、新型コロナのパンデミック(世界的大流行)で打撃を受け、3月以来の緩やかなドル安でも回復し切れていない。そうした中、チリとメキシコは厳しいロックダウンを講じた後に他の新興国に比べて多くのワクチンを確保。景気回復への楽観論が高まっている。

  JPモルガン・アセット・マネジメントで新興国債の最高投資責任者を務めるピエール・イブ・バロ氏は、「中南米は経済再開が始まったばかりで、その動きはさらに広がるため、良い位置にある」と指摘。「アジアなどウイルスに比較的適切に対応した市場に比べて、ワクチン効果の意義が大きくなる」と付け加えた。

発注されたワクチン量の人口比実効ロックダウン指数

実質実効

為替レート

チェコ172%26.45.0%
チリ139%45.0-5.6%
メキシコ119%43.10.4%
インド85%30.30.0%
韓国71%26.60.4%
ブラジル64%26.5-24.0%
ロシア55%21.9-10.3%
インドネシア50%33.3-2.5%
アルゼンチン48% 46.4-16.7%
トルコ30%36.4-28.3%
マレーシア25%48.3-2.8%
中国16%11.13.0%
備考:ワクチン量は、データ非公開の国内生産ワクチンを除外。ロックダウン指数は、政府の規制と社会的距離の数値を考慮してゴールドマン・サックス・グループが算出

  チリは米ファイザーと独ビオンテックが開発したワクチンの緊急使用を先週許可しており、メキシコと共に今後数日中に投与を開始する見通し。

  この分析では、一部明らかな異常値も特定された。チェコは発注されたワクチン量が人口比で最高だったが、比較的緩い行動制限と過大評価された実質実効為替レートに照らせば通貨コルナがアウトパフォームする可能性は低い。中国は発注したワクチン量で最下位となったが、これは国産ワクチン量に関する情報不足が理由。

  備考:マーカス・ウォン氏はブルームバーグ・ニュースの新興国市場ストラテジストです。ウォン氏の考察は同氏自身のもので、投資の助言を意図したものではありません。

原題:Vaccines Could Change Fortunes of These Two Emerging Currencies(抜粋)

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