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Photographer: Buddhika Weerasinghe/Bloomberg
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SMBC日興が準富裕層の資産運用事業強化、ストック収益将来5割へ

  • CIOの他社との差別化、「リスク分析に強み」-近藤社長
  • サテライト・オフィス制度、来年1月から全従業員向けに拡大
Commercial and residential buildings stand on the skyline at dusk in Osaka, Japan, on Thursday, May 21, 2020. Japan's Prime Minister Shinzo Abe told reporters that if the current trends of new infections continue, he believes it's possible to lift the state of emergency in Tokyo as well as surrounding prefectures and Hokkaido as early as May 25. Abe was speaking as the emergency is lifted in Osaka and two neighboring prefectures.
Photographer: Buddhika Weerasinghe/Bloomberg

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三井住友フィナンシャルグループ傘下のSMBC日興証券は、マスアフルエント層(準富裕層)への資産運用事業を強化する。すでに取り組みの進んだ富裕層向けサービスを基に新サービスを提供することで、ストック収益の割合を増やし、売買手数料(コミッション)中心の収益モデルからの脱却を加速する。

SMBC Nikko Securities CEO Yuichiro Kondo

近藤社長

Source: SMBC Nikko Securities Inc.

  SMBC日興の近藤雄一郎社長は、ブルームバーグ・ニュースの取材に対し「個別の商品ではなく、顧客の資産構成に沿った戦略で預かり資産を拡大、強化していく」と説明。具体的には、これまで金融資産3億円以上の個人に提供していた資産のリスク分析ソフトを活用した新サービスを、預かり資産1000万円以上の顧客に提供する予定だという。

  来年3月には、リテール顧客らへの発信力強化を担うチーフ・インベストメント・オフィス(CIO)準備室を部署に格上げする予定。SMBC日興が準備室を立ち上げたのは9月だが、野村証券は7月に「CIOグループ」を新設、一足早く機関投資家向けの高度なサービスをリテール部門に取り入れる取り組みを始めている。

  CIOの他社との差別化について、近藤社長は「リスク分析に強みがある」と説明する。日本は金融資産の大部分が預貯金という国であり、安定運用を望む顧客に選ばれるためには、ボラティリティーを抑える資産構成の提案ができる分析力が不可欠だと強調。運用会社など外部からも人を集め、さらに独自性のある市場見通しなどを発信していくとした。

  野村総合研究所によると、国内の準富裕層は5000万円以上1億円未満の金融資産を持つ約342万世帯。保有額1億円以上の富裕層、5億円以上の超富裕層を合わせた約133万世帯の2.6倍だ。

  対面証券各社は、コミッションビジネスから、金融関連サービスを提供して管理手数料を得るフィービジネス中心の収益構造への転換を進めているが、SMBC日興は富裕層に加え、より広い層に対して資産構成中心の提案を増やすことで、投資一任など預かり資産ベースの手数料が主流のサービスへのシフトを図る。

  SMBC日興の2020年4-9月期の国内リテール部門の純営業収益のうち、ファンドラップなどによる継続的な収益であるストック収益が占める割合は2割程度だった。近藤社長はこれを「将来的に5割程度に持っていきたい」との考えを示した。管理手数料の体系については、預かり資産残高に応じたもののほか、助言回数に応じたもの、上乗せ部分に成功報酬を導入するなど、さまざまな手法を顧客ニーズに応じて検討していくとした。

  コロナ禍で進む働き方改革については、現在、首都圏で試行中の自宅近くの支店の空きスペースなどに立ち寄って仕事ができるサテライト・オフィス制度を、来年1月から全従業員向けに拡大する。SMBC日興や三井住友F傘下企業の余剰スペース、外部業者の施設など全国約140拠点が稼働予定で、通勤時間の短縮による生産性向上を狙う。

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