【米国市況】S&P500続落、ドルは続伸-新型コロナに警戒続く
Kamaron Leach、Cecile Gutscher
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22日の米株式市場ではS&P500種株価指数が3営業日続落。新型コロナウイルス変異種の感染拡大を抑える一連の制限措置が警戒され、米経済対策・歳出法案の可決を受けた楽観ムードを冷やした。ドルと米国債は上昇。
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S&P500種は前日終値をはさんでもみ合った末、下落で終了。消費者サービスやエネルギー関連銘柄の下げが目立った。ナスダック総合指数とラッセル2000指数は薄商いの中、過去最高値を記録。バイデン次期米大統領は新型コロナの感染状況がさらに悪化する見通しについて警告し、来年早々に新たな経済対策をまとめる準備を議会に呼び掛けた。
S&P500種は前日比0.2%安の3687.26。ダウ工業株30種平均は200.94ドル(0.7%)安の30015.51ドル。ナスダック総合は0.5%上昇。ニューヨーク時間午後4時59分現在、米10年債利回りは2ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の0.92%。
ボイヤー・バリュー・グループのマネジングディレクター、ジョナサン・ボイヤー氏は「流動性が低いせいで株式相場の変動が誇張されることが時にある」と述べた。
ダウ平均の構成銘柄では、医薬品メーカーのアムジェンが臨床試験結果を受けて下落。アップルは自動運転技術の開発を進めているとの報道を手掛かりに買われ、ナスダック総合を押し上げた。
外国為替市場ではドルが主要10通貨の全てに対し上昇。英国と欧州連合(EU)の通商交渉難航や、新型コロナ感染拡大を踏まえた活動制限措置の広がりを受け、ドルの逃避需要が高まった。
主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は0.6%上昇し、3営業日続伸。ドルは対円で0.3%高の1ドル=103円61銭。ユーロは対ドルで0.7%安の1ユーロ=1.2164ドル。ポンドはドルに対し0.7%安の1ポンド=1.3371ドル。
ニューヨーク原油先物相場は続落。新型コロナ変異種の感染拡大とそれに絡む移動規制で世界の燃料消費がさらに落ち込むとの見方が広がった。またドルが上昇し、ドル建てで取引される原油の投資妙味を弱めた。
ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物2月限は95セント(2%)安の1バレル=47.02ドルで終了。ロンドンICEの北海ブレント2月限は83セント安の50.08ドル。

ニューヨーク金先物相場は3営業日続落した。ドル上昇が背景。投資家は米追加経済対策・歳出法案の議会通過と、コロナ感染状況悪化の両方を意識している。ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物2月限は0.7%安の1オンス=1870.30ドルで終了。
原題:Stocks Extend Slide Amid Lingering Virus Concern: Markets Wrap(抜粋)
Dollar Gains on Virus Variant, Final Brexit Push: Inside G-10(抜粋)
Oil Slips With New Coronavirus Strain Threatening Fuel Demand(抜粋)
Gold Falls for Third Day With Dollar Up on U.S. Stimulus Accord(抜粋)