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Photographer: Michele Tantussi/Getty Images Europe
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英国とEU、歴史的な合意が間近に迫る-通商交渉

更新日時
  • 英首相は12月31日まで交渉する用意、年越しは望まずとフランス
  • EUの交渉チーム、必要なら年末の移行期間終了後も協議続ける用意
BERLIN, GERMANY - DECEMBER 18: A man walks through the corridor of the German Bundestag as an EU Flag is reflected on a glass Panel on December 18, 2020 in Berlin, Germany. The European Union and the United Kingdom struggles to find an agreement as the Brexit negotiations continue. (Photo by Michele Tantussi/Getty Images)
Photographer: Michele Tantussi/Getty Images Europe

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欧州連合(EU)と英国はEU離脱後の自由貿易協定(FTA)締結交渉で歴史的な合意に近づいている。23日中にも決着するとの期待が当局者の間で高まっている。

  EUのバルニエ首席交渉官は22日、加盟国27カ国が開いた大使級会合で、協議で進展があったと報告し、英国が漁業権でさらに歩み寄る用意があれば、クリスマス前の合意は可能との認識を示した。複数の外交当局者が明らかにした。

EU Rebuffs Boris Johnson's Latest Brexit Concession on Fish

EUのバルニエ首席交渉官(12月22日、ブリュッセル)

  事情に詳しい関係者によると、英国側は21日、EUが他の分野で折れるのを条件に一定の譲歩を申し出た。英国は最新の提案で、EUによる英水域での年間漁獲高(金額ベース)を約3分の1減らすよう要求。先週の段階では、60%削減の受け入れを主張していた。

  事情に詳しい複数の当局者によれば、EU側は25%を上回る削減が、フランスやデンマークにとって受け入れ難いとして、英国の提案を拒否したという。

  新たな取り決めの段階的導入期間も、EUが当初の要求の10年から7年に譲歩し、英側はこれまでの3年から5年に歩み寄ったが、なお主張に開きがある。

  移行期間終了後に英水域への漁業アクセスを同国政府が制限した場合、EUが報復関税を課す権利を巡っては、英側は最新の提案で、漁業分野に限定し、EUが要求するエネルギーなど他の分野では受け入れない立場を示した。

英国とEU、歴史的な通商合意が間近に迫る

  英国とEUは通商交渉で歴史的な合意まで間近に迫っている。23日にも成立するとの期待が当局者の間で高まっている。

  複数の当局者によると、交渉はまさに最後の局面にある。合意への最大の障害だった漁業権について、協議はまだ続いている。交渉が決裂する可能性もまだあると、当局者の一人は警告した。

数日内で決着を、年越し望まないとボーヌ仏欧州問題担当相

  フランスのボーヌ欧州問題担当相は23日、英国とEUの通商交渉は数日内に決着させるべきだとし、「来年まで持ち越されることを私は望まない」と述べた。

  BFMビジネスTVとのインタビューで、合意なしの移行期間終了を美化して考えるべきではないとし、良い合意を目指すべきだと語った。「まだそれが可能だし、そのために交渉担当者らにもう少し時間を与えている」と述べた。

ジョンソン英首相は12月31日まで交渉する用意-英自治相

  英国はEUとの通商合意についてなお、「そこそこ楽観している」とジェンリック住宅・地域社会・自治相が23日述べた。

  同相はスカイニューズに対し、ジョンソン英首相は「最後の瞬間まで交渉を続ける意向を非常に明確にしている。それは12月31日だ」と語った。  

EU、クリスマス前に英国と合意可能も-英国が漁業権で譲歩なら

  EUのバルニエ氏は、英国とEUが通商合意に向けて「最後の追い込み」をかけていると述べた。双方の当局者は23日にも合意の成立は可能だと話す。

  ジョンソン首相と欧州委員会のフォンデアライエン委員長はここ数日間に電話会談を行い、残る主要な争点である漁業権を巡る相違について瀬戸際での解決を図った。

  バルニエ氏は大使らにEUの交渉チームは合意成立に必要ならば、離脱移行期限の12月31日を過ぎても英国との交渉を続ける用意があると言明した。

アイルランド首相、合意の可能性「低いより高い」

  アイルランドのマーティン首相はダブリンで記者団に対し、英EU通商交渉が「クリスマスの日を過ぎても行われる可能性がある」と述べた。その上で「合意の可能性は低いより高いと思う」とし、漁業権を巡る問題が非常に難しいことが分かりつつあると語った。

漁業権に関する英国の最新譲歩案、EUが拒否-関係者

  漁業権に関する英国の最新の譲歩案をEUは拒否したと、当局者2人が明らかにした。通商協定の成立は遠のいた。

  英国は21日、英水域での漁獲高をEUが30%減らす案を示した。先週は60%削減を求めていた。

バルニエ氏、EU大使らに交渉状況説明へ-現地時間午後4時

  EUのバルニエ首席交渉官は中部欧州標準時間(CET)午後4時ごろに加盟各国の大使に交渉状況を説明すると、英紙フィナンシャルタイムズ(FT)がツイッターで報じた。

英首相は決断に直面、21日に合意の大きな可能性と関係者

  ジョンソン英首相は数時間以内に重大な決断を迫られる。EUが提示した通商協定案を受け入れるか拒否するかだ。

  英国はロンドン時間12月31日午後11時をもってEU単一市場と関税同盟を離れるが、離脱後の協定についてEUは週末にこれ以上の譲歩を拒否した。これを受けてジョンソン首相がどう動くかは、まだ不明だ。

  交渉に近い双方の関係者は、21日中に合意が成立する大きな可能性があると述べているものの、交渉が決裂する確率も同じくらい高いと認めた。

  デービッド・フロスト氏を中心とした約25人の英国の交渉団はブリュッセルで、最終的な指示を待っている。

ポンド急落、新型コロナの変異種で欧州とのサプライチェーン混乱

  21日の外国為替市場でポンドが急落し、3月以来の大幅安となった。新型コロナ変異種を巡る懸念が深まり、欧州との間のサプライチェーンが混乱している。

  ポンドは一時2.5%安の1.3188ドルを付けた。EUとの通商交渉はまたしても期限内に成果を生めなかった。1週間物のポンドの予想変動率はクリスマス前後の時期として10年余りで最高の水準にある。

  イングランド銀行(英中央銀行)による追加緩和観測も高まり、市場は0.1ポイント利下げ時期の予想を来年11月と、18日時点の2022年3月から前倒しした。

原題:U.K., EU on the Brink of Historic Post-Brexit Trade Agreement、Jenrick Says Still ‘Reasonably Optimistic’ of Trade Deal With EU、Brexit Deal Hangs in Balance as Negotiators Push for the LineBarnier Tells EU Envoys a Brexit Deal Could Be Done by Christmas、Irish Prime Minister Says Brexit Trade Deal More Likely Than Not、U.K.’s Latest Brexit Offer on Fish Rejected by EU: Officials、Barnier to Brief EU Envoys on Brexit Talks Around 4pm CET: FT、Johnson Makes Last-Ditch Push for Brexit Deal With Offer on FishJohnson Faces Deal-Or-No-Deal Choice as EU Balks at U.K. DemandsPound Plummets as Virus Threatens U.K. Supply Chains With EUBrexit Talks Miss Another Deadline as Wrangle Over Fish Drags on(抜粋)

(当局者の発言を追加して更新します)
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