バイデン次期米政権の環境・エネチーム、気候変動重視の姿勢鮮明
Jennifer A. Dlouhy-
内務長官に指名のハーランド下院議員、史上初の先住民閣僚に
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EPA長官にノースカロライナ州環境当局トップのリーガン氏
バイデン次期米大統領は、気候変動政策や公害対策の強化を担当する閣僚にジェニファー・グランホルム元ミシガン州知事とノースカロライナ州環境当局トップのマイケル・リーガン氏、デブラ・ハーランド下院議員(民主、ニューメキシコ州)を起用する。
指名が承認されれば、グランホルム氏はエネルギー長官、リーガン氏は環境保護局(EPA)長官、ハーランド氏は内務長官に就く。
バイデン氏の政権移行チームは17日、このほかに環境諮問委員会の委員長にブレンダ・マロリー氏、環境問題の担当顧問にジーナ・マッカーシー元EPA長官を起用する人事も発表した。
ハーランド氏の指名が承認されれば、米先住民として初の閣僚就任となる。マロリー氏は環境諮問委の初のアフリカ系米国人トップとなり、リーガン氏も初の黒人男性のEPA長官となる。

デブラ・ハーランド氏
非政府組織(NGO)の環境保護団体「フード&ウオーター・ウオッチ」の政策ディレクター、ミッチ・ジョーンズ氏は「ハーランド氏は化石燃料企業による公有地開発を終わらせることへのコミットメントを明白にしてきた」と指摘。同氏の起用は「バイデン氏が石油・ガス会社への公有地リースの全面禁止を目指すことに真剣であることを示唆する大胆な動きだ」と評価した。
リーガン氏はブッシュ、クリントン両政権時代に約10年にわたってEPAに勤務。2017年1月からノースカロライナ州環境品質局の長官を務めている。
大気汚染規制や気候変動への対応に集中的に取り組んできたリーガン氏の実績は、バイデン氏の重要な環境政策の一部に生かされることになる。環境汚染対策を弱めてきたトランプ政権の方針を転換させ、地球温暖化の原因となる温室効果ガス排出の削減に向け新たな規制を推進する見込み。

マイケル・リーガン氏
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原題:Biden Unveils Team ‘Ready on Day One’ to Fight Climate Change(抜粋);
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