東京の新規感染初の800人超、医療体制は最も深刻な「逼迫」に
広川高史、関根裕之-
感染状況も最高警戒レベル「拡大している」を維持
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医療崩壊を防ぐ、4000病床確保を医療機関に要請-小池知事
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東京都は17日、新たに822人(前日678人)の新型コロナウイルス感染者が確認されたと発表した。1日当たりで800人を超えるのは初めて。重症者数は66人(同69人)。
新規感染者数の推移
出所:東京都
幹部と専門家によるモニタリング会議では、新型コロナの入院患者の増加を受け、医療提供体制の警戒レベルを4段階の指標で最も深刻な「逼迫(ひっぱく)している」との評価に初めて引き上げた。感染状況に関しても最も深刻な「感染が拡大している」を維持した。
医療提供体制は従来、2番目に深刻な「強化が必要」だった。東京都医師会の猪口正孝副会長はコロナ患者の増加で「通常医療との両立が困難な状況になった」と語った。
小池百合子知事はコロナ患者用の病床を4000床(うち重症者用250床)確保するよう医療機関に要請したことを明らかにした。現在は3000床(同200床)。「死亡者を出さない、重症者を出さない、医療提供体制の崩壊を防ぐ」を三つの柱に取り組む考えも示し、都民に協力を求めた。
日本経済新聞電子版は警戒レベルの引き上げに伴い、年末年始に向けた独自警報の発動も検討していると報じた。