日本株続伸、景気回復の期待継続-任天堂やキーエンスなど優良株買い
長谷川敏郎-
米追加経済対策の協議継続、FOMCは顕著な回復まで債券購入継続
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東京で新型コロナの感染最多報道、陸運など内需関連は軟調
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17日の東京株式相場は続伸。米国の追加経済対策や金融政策への期待が継続する中、グローバルの景気回復を評価する流れが強まった。任天堂やソニー、キーエンスなど国際優良株を中心に買われた。指数はじり高で推移したが、午後に東京で過去最多となる新型コロナウイルス感染者が出たと伝わり、上げが鈍る場面もあった。
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〈きょうのポイント〉
ピクテ投信投資顧問の松元浩常務は「海外投資家は来週からクリスマス休暇を取る向きが多い」とした上で、「来年もグローバルに経済活動が正常化する中で、海外のアクティブ投資家がそれを見据えて日本の優良な出遅れグローバル景気敏感銘柄をピンポイントで買う動きがみられる。来年の日本株を占う動きだ」と述べた。
株価指数は午前こそ前日終値を挟んで方向感が出にくい場面が多かったが、大型株がけん引する形で午後にはじりじりと高くなった。顕著だったのは任天堂やソフトバンクグループ、ソニーといった大型優良株の上げで、時価増額が最も大きい銘柄で構成されるTOPIXコア30指数は1.1%高と大幅高。野村証券の伊藤高志エクイティ・マーケット・ストラテジストは「米国では財政と金融の2つのエンジンで景気は浮揚し、腰折れ懸念はない」とみる。
もっとも、陸運など内需は軟調で、東証1部全体では値下がり銘柄が優勢だった。午後には東京で新たに800人超の新型コロナ感染と伝えられると指数がやや伸び悩む場面もあった。「感染者は急に増えたのではなく、ずっと身構えていた話。ただ、内需については上値を追う動きは乏しくなる」とも、ピクテの松元氏は話していた。
- 東証33業種では情報・通信や海運、電機、精密機器、サービス、証券・商品先物取引が上昇
- 空運や鉄鋼、陸運、不動産、建設、医薬品は下落
