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米国、ベトナムとスイスを為替操作国に認定-日本は監視対象継続

更新日時
  • 中国や韓国、台湾、タイ、インドなど10カ国・地域を監視対象に
  • スイスはどんな形の為替操作にも関与していない-中銀

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米財務省はスイスとベトナムを為替操作国に認定した。トランプ政権下で最後となる為替報告書で明らかになった。

  中国に関しては為替操作国には認定せず、引き続き「監視対象国」とした。その上で為替管理、特に中国人民銀行(中央銀行)と国有銀行との関係について「透明性の向上」を求めた。

  ムニューシン財務長官は16日の声明で、「財務省はベトナムとスイスに関して判明した事項を今後も注視し、外国の競争相手に不公平となる優位性をもたらす慣行の排除に取り組む」と表明した。今回の為替報告書には、20カ国・地域を対象に6月までの4四半期における為替慣行を調査した内容が記された。

  また今回の報告書ではタイと台湾、インドを監視対象国・地域のリストに追加。日本と韓国、ドイツ、イタリア、シンガポール、マレーシアも引き続き監視対象国とされた。

  為替操作国の認定が直ちに制裁につながるわけではないが、貿易関係での緊張を高める可能性はある。

  為替報告書は半期ごとの公表だが、今年はこれが初めてとなった。当初は4月の公表が予定されていたが、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)が影響し、遅れていた。本来なら今年2回目となる公表は、10月に予定されていた。

米国の為替操作国の判断基準

  • 対米経常黒字額が国内総生産(GDP)比2%以上
  • 対米貿易黒字額が年間200億ドル(約2兆700億円)以上
  • 為替市場への持続的介入、介入の総額がGDP比2%以上

  上記3つの基準のうち2つを満たすと判断された場合、監視対象国となる。米国はこれまでに為替操作国の認定を2回行っている。最初は1990年代、2回目は2019年8月で、いずれも中国が相手だ。

  スイスとベトナムが為替操作国と認定されるのは初めて。両国とも上記の基準3つ全てを満たしたと判断された。中国が満たした基準は今回1つだった。

  スイス国立銀行(中央銀行、SNB)は米財務省の動きに即座に反応。物価の安定を維持するため外国為替市場に「より強力に介入する意向」に変わりはないとした上で、「スイスはどんな形の為替操作にも関与していない」との声明を出した。

  バイデン次期米大統領が財務長官に指名しているイエレン前FRB議長は以前、為替レートに影響を及ぼす金融政策の決定について、より理解ある見方を示していた。2019年には「ある国が貿易上の優位性を得るために自国通貨を操作していると定義するのは本当に難しく、危険でもある」と語っていた。

  バイデン氏の政権移行チームの広報担当は、財務省の報告に関するコメントを控えた。

原題:U.S. Calls Switzerland FX Manipulator, Keeps China on Watch (1)(抜粋)

(9段落目以降を追加して更新します。)
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