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ウォール街がNY市財政支える-コロナ禍でもバンカーの所得増が寄与

  • 7-10月のNY市税収は当初見通しを10億ドル近く上回る好調ぶり
  • 失業者の多数は低賃金・納税額少ない労働者で市財政への影響薄

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ニューヨーク市の店舗先には「貸店舗」の表示が目立つ。ブロードウェイの劇場の明かりが消えてから9カ月になる。デブラシオ市長は新型コロナウイルス封じ込めのためのロックダウン(都市封鎖)の可能性を市民らに示唆している。

  しかし、市の税収は街の風景からうかがわれるほどには落ち込んでいない。ウォール街のおかげだ。

  米株価指数は過去最高に近く、証券業界は2009年以来の高い利益を上げている。ニューヨーク市の今年度の当初4カ月(7-10月)の税収は予想を9億8500万ドル(約1000億円)上回り、同市は来年の財政赤字見通しを縮小させた。

  ニュースクール大学ニューヨーク市政センターの経済財政政策担当ディレクター、ジェームズ・パロット氏は、「金融や情報など在宅勤務に適した業界が市内にあるほか、ほとんどの専門サービス分野は比較的無傷だ」と述べ、 「多くの企業が順調で、特に大規模ハイテク企業やウォール街の会社は非常に好調だ」と述べた。

New York City Downgraded By Fitch Over Pandemic's Blows

閉鎖されたレストランの外の「貸店舗」の張り紙

写真家:ニーナ・ウェスターベルト/ブルームバーグ

  事実上のゼロ金利と2兆4000億ドルの連邦財政支援を追い風としたウォール街の好調が、新型コロナによるニューヨーク市財政への打撃を和らげている。失業者には低賃金で納税額の少ない労働者が多いため、市財政への影響は小さい。

  会計監査局の数字によると、今年度の市の徴税額はこれまでに、前年度比3.5%減で、落ち込みは金融危機後の09年全体の半分にとどまっている。

  ニューヨーク市の経済は近年多様化しているが、高給の証券業界が依然として所得税収の大きな部分を担っている。金融業界の雇用は市全体の5%未満だが所得はほぼ20%を占める。

  しかも、彼らの報酬は増える見込みだ。20年1-6月の証券業界の税引き前利益は前年同期比82%増の276億ドルに上ったとニューヨーク州のディナポリ会計監査官が 10月に述べていた。

原題:
Wall Street’s Banner Year Cushions Blow to New York City Budget(抜粋)

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