, コンテンツにスキップする

日銀、外為特会から60億ドル買い入れ-コロナで外貨供給に備え

更新日時
  • 売り戻し条件を付けない買い入れは初、条件付きも2004年以来
  • 外貨準備に含み益、円資金を予算使用も-三菱モルガン六車氏

1日を始める前に押さえておきたい世界のニュースを毎朝お届け。ブルームバーグのニュースレターへの登録はこちら。

日本銀行は16日、財務省の外国為替資金特別会計から60億ドル程度を買い入れると発表した。

  日銀によれば、外為特会からの売り戻し条件を付けない買い入れは初めて。売り戻し条件付きの米国債を最後に買い入れたのも2004年にさかのぼる。

  発表によれば、新型コロナウイルス感染症の状況を踏まえ「国際金融協力や金融機関に対する外貨資金供給のより円滑な遂行に備える観点」という。買い入れは2021年3月末までのいずれかの営業日に、市場実勢レートで行う。

  今回の米ドル資金の買い入れは、コロナ対応で拡充した米連邦準備制度理事会(FRB)とのスワップ取り決めを通じた流動性供給とは異なる枠組みで、日銀自体が保有する米ドル資産を積み増す。日銀は緊急時の邦銀への資金供給や基金への拠出などの国際金融協力のために米ドルを保有している。

  三菱UFJモルガン・スタンレー証券の六車治美シニアマーケットエコノミストは「FRBが万一ドル供給を停止した場合に備え、自前でドルを供給できるようにするのが目的の一つか」と指摘。また、財務省の外貨準備に含み益があり、「市場で売却するとドル売り円買い介入と同じ効果を持つため、それを避けるため日銀にドルを売却し、得られた円資金を何らかの予算に使うこともあり得る」との見方も示した。

  みずほ証券の山本雅文チーフ為替ストラテジストは、年末が近づく中で日銀は「保有するドルを増やしておいて、不測の事態のドル供給などに備える意図があるのだろう」と分析。財務省側としては円資金が増えることになり、「政府の資金繰りに備えるという意味もあるかもしれない」と話した。

(日銀の米ドルの保有目的やエコノミストコメントを追加します)
    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE