債券先物は下落、10年債ゼロ%近辺で上値重い-超長期にも増発警戒感
船曳三郎
更新日時
債券市場では先物相場が下落。前日の米国市場で長期金利が上昇したことに加えて、新発10年債利回りのゼロ%付近では投資家需要が乏しく売りが優勢になった。来年度の国債発行計画の発表を来週に控えて、発行増額が警戒される超長期ゾーンもやや軟調に推移した。
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市場関係者の見方
岡三証券の鈴木誠債券シニアストラテジスト
- 前日の米連邦公開市場委員会(FOMC)はほぼ予想通りで、基本的にもみ合いだが、10年金利がゼロ%まで低下したので前日から重い
- 年内は主な国債入札が終わって需給は良好だが、さすがにマイナス金利は買わないムード。前日の残存5-10年オペに売りが強まったのは高値警戒感もあるだろう
- 超長期が重いのは来年度の国債発行計画待ちで、増発が警戒されている面もあるかもしれない
- 20年債は増発を意識していないのか、全投資家参加型のゾーンで需要の方が強いのか売られないが、利回り水準から考えると増発余地はあると思う
背景
- 16日の米10年物国債利回りは一時0.95%まで上昇し、1bp高い0.92%程度で終了。この日の時間外取引は一時0.93%に上昇
- FOMC、経済が「顕著」に改善するまで債券購入を継続へ
新発国債利回り(午後3時時点)
2年債 | 5年債 | 10年債 | 20年債 | 30年債 | 40年債 | |
-0.135% | -0.120% | 0.005% | 0.380% | 0.630% | 0.675% | |
前日比 | 横ばい | 横ばい | 横ばい | -0.5bp | +0.5bp | 横ばい |
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